2023年10月13日 00:30
「この手は何するつもり!?」ずいっ…女児の体に迫る、得体の知れぬおじさんの手<誘拐されかけた話>
ほや助さんが大人になった今でも強烈に思い出すのは、小学校4年生のときに体験した「誘拐未遂事件」。事件が起こったのは、自宅からほんの数分の場所。いつも歩き慣れた道で、突然、見知らぬおじさんに声をかけられます。ほや助さんのすぐそばで車を停め、声をかけてきたのは、一見、害のなさそうなおじさん。警戒心が薄れますが、おじさんは大声で女児向けアニメ「プイキュア」について語り出します。これが通称“キュアおじ”との出会いです。
最初は警戒心の薄かったほや助さんですが、すぐにキュアおじの異様さに気づき始め……。
このおじさん、何かが変だ…
「何かされたわけでも、露出狂でもない。でも、このおじさん、何かが変だ」
とはいえ、相手は車。逃げても追いつかれることは明らかです。大声を上げることも考えましたが、普段は人通りのある通りも、今は誰も見当たりません。
「あからさまに逃げても、何が起こるかわからない……! 自然に逃げだそう……」
しかし、平静を装ったことが、かえってほや助さんを窮地に追いやります。
「かわいいなぁ。おじさんねぇ、そういう子とお友だちになりたかったんだ」
キュアおじは不敵な笑みを浮かべながら、ほや助さんの頭に触れようと手を伸ばします。
身の危険を感じ、とっさにキュアおじの手を振り払うほや助さん。
「ははっ、やだなぁ。『背が高いね』って、頭ポンポンしようとしただけだよ!」
キュアおじはそう言いながら、パッと手を引っ込めるのでした。
間一髪のところで、キュアおじの手を振り払ったほや助さん。
ほや助さんの身長が高かったことは確かですが、笑顔を見せるキュアおじの目はねっとり、全身の毛穴があわ立つほどに、粘着質な雰囲気をまとっていたのです。
キュアおじの手を振り払うことができていなければ、どうなっていたのか……。