ヘリコプターペアレントにラップ子育て…「私もやってるかも…」という声多数!言葉の意味、知ってる?
過保護にならないポイントは?
では、ちょうどいい距離感を保つにはどのような心構えがあると良いでしょう。小崎先生に意見をお聞きしました。
小崎先生「子どもと親の距離感は、近過ぎず離れ過ぎないちょうど良い間隔が必要になります。
イギリスの小児科医として著名なウイニコットは、良い親として『good enough mother』(母親と特定していますが、父親でも良い)と提唱しています。
『goood enough』とは、『過不足のない』『適度な』『ほどよい』などという意味です。
子育てには『大き過ぎず・小さ過ぎず』『速過ぎず・遅過ぎず』『近過ぎず・遠過ぎず』など、極端な関わりではなく良い頃合いの、適切な関わり方が大切であるということです。
ちなみに関西弁では『よい加減』のことを『ええかげん』と言います。『ええかげんな子育て』とは、親子の関係性のあり方のひとつの真理だと思います。
完璧な子育てや、すべてに親が関わることが良いことではありません。それはまさに過保護、過干渉です。
親が子どもの育つ力を信じて、少し気持ちを楽に構えて『まぁいいかぁー』ぐらいの距離感が子育てには必要なのかもしれません」
過保護な自分に気づくためには?
ここで保護者として気になるのは、自分と子どもの距離感ではないでしょうか。知らず知らずのうちに、過保護や過干渉になっていないか、気になる人もいるでしょう。
自身の過保護や過干渉には、どうしたら気がつくことができるでしょう。
小崎先生「年齢に応じて親との距離感ができるものですが、自分たちで見極めることは簡単ではありません。
これには、実家のお母さんや周りの友だちなどの、本音で接してくれる人と関わることが必要です。そんな人に『手をかけすぎでは?』と言われたら、子どもとの距離を見つめ直すときと言えます。
また、同じ年齢の子どもやその子育てをよく見て、どのように関わっているのかを冷静に見てみることも有効です」
子育てへの警鐘
モンスターペアレントに続き、最近耳にするようになった「ヘリコプターペアレント」や「ラップ子育て」。これらは、過保護や過干渉を揶揄しつつも、その背景には過保護過ぎる子育てへの警鐘があるのかもしれません。