突然、子どもから「いじめられている」と告白されたら…。親として、子どもにどう対応すべき? 学校への対応はどうしたらいいの?
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初期対応が大切な「いじめ」について、エキサイトお悩み相談室の
山口愛乃(やまぐちあいの)先生に聞いてみました。
■子どもへの対応ポイント
・子どもに最後まで「自分の言葉」で話をさせる
子どもが置かれている状況を把握するために、冷静に最後まで「自分の言葉」で話をさせましょう。
助けを求めている子どもにとって、親の存在は頼みの綱です。親は当然、「全力で力になってあげたい!」と思いますが、ここで力むのは禁物です。
「なぜ?」「どうして?」「それでどうしたの?」といった言葉で、無理やり聞きださないようにしましょう。
話の途中で喜怒哀楽を言動に出したり、話の腰を折ったりせず、お子さんが自分の気持ちを「自分の言葉で」話しおわるまで、耳を傾けてみてください。もちろん、ヒアリングした内容をメモすることも忘れずに。
言葉に詰まったら、相づちや復唱、温かい表情でフォローして、胸の内にある言葉を吐きだせるような空気をつくりましょう。ご両親からの愛情と受容の姿勢が伝われば、「具体的にどんないじめを受けてきたのか」を打ちあけてくれる可能性もあります。
良好な親子関係は、子どもにとって、家庭・家族が「安心できる場所がある、頼れる人がいる」ことを意味します。お子さんの性格形成にとって、重要な成育環境要素のひとつです。
・子どもが発する「キーワード」に注意する
子どもの言葉のなかにある、「“いじめのきっかけ”や“ヒントとなるキーワード”」に意識を置いてヒアリングしてみてください。
たとえば、「これからどうしたい?」というご両親からの問いに対し、子どもが「いまの状況から抜けだしたい」と回答した場合、今後の課題は関係者全員で「いじめの原因」を究明し、「解決法を模索する」ことになります。
焦らずゆっくり、子どもに寄りそいながら、ひとつひとつの言葉に意識を向けていくようにしましょう。