連載記事:新米ママ歴14年 紫原明子の家族日記
オジギソウだった息子【新米ママ歴14年 紫原明子の家族日記 第3話】
スポーツが得意というわけでもなく、かといって秀才かというとそっちでもなく。恵まれた都会育ちでありながら、未だに浮いた話のない息子。しかし、14歳になった今も、昔からの性格は全く変わらず、日々いかに人を笑わせるか、ということに全力を注いでいる。会話の間合いを見て、ここぞというところでぬかりなく一発芸をかましてくる。最近では、人を笑わせるための独自のロジックすら形成されているようだ。
万年平社員だって中島みゆきに言わせれば地上の星。私や夢見のみならず、息子はきっと、周りにいる沢山の人を地上から明るく照らしている。あこがれの対象として人々の頭上から眩く輝かなくたって、オジギソウに重ねられたって、私はそんな息子を、とても自慢に思うのである。
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ところで、私自身小さなころからオジギソウがとても好きで、未だに山や公園でそれらしい葉っぱを見つけると、つい指でつついて、オジギソウかどうかを確かめてしまう。(でもこれがなかなか見つからないのだ)。
触った瞬間に動いてくれると、なんとなく草と意思疎通ができているような気がしてワクワクする。
先日読んだニュースによると、植物には知性や感情があると考える科学者が急増しているのだという。まことしやかに囁かれている、観葉植物に優しい言葉をかけ続けるとよく育つ、というあの言説を実験された方はぜひその後の経過を教えてほしい。あわせて、最近ツイッターで見かけた、“水にエッチな言葉をかけ続けると水素水になる”、というツイートに、深く唸らされたことをここにご報告します。……完全に余談ですが。
イラスト:ハイジ
年長から始めた放デイ探し。理想と現実で悩み…見学して実感した「譲れない条件」