鍵がない! 迷子になった! これっていじめ…?【辰巳 渚さんが答える「新1年生ママのお悩み相談室」vol.1】
この春、小学校や学童に子どもを通わせることになったママも多いでしょう。子どもが登校・登所している間、親の目は届きません。だからこそ、子どもが困っていないか? 悩んでいないか? と心配になるのが、親というものです。
そんな小学生になったばかりの子どもをもつママたちから、心配ごとや悩みごとをヒアリング。その中から、ママの多くが「あるある!」と感じている疑問をピックアップして、書籍『小学生になったらどうするんだっけ?』(毎日新聞出版)の著者であり、生活哲学家である辰巳 渚さんにうかがいました。
辰巳 渚さん プロフィール1965年生まれ。文筆家、生活哲学家。大学在学中から生活心理分析のマーケティングに関わり、卒業後は『月刊アクロス』(パルコ出版)記者、(株)筑摩書房にて書籍編集者を経て、フリーランスのマーケティングプランナー、ライターとして独立。1万人以上の生活者の声を聞きまとめた著書『「捨てる!」技術』(宝島社新書)は、130万部のベストセラーに。2008年には“家のことは生きること”をスローガンに「家事塾」を主宰。家事セラピストの養成や子ども家事塾など生活と地域を結びつけ、人材育成や次世代育成に力を入れている。
●家事塾
■Q.1:小学校の友達と出かけることが増え、遊びに夢中になって迷子にならないかと不安です…
A.1:「迷子になったらどうすれば?」3つのリスクマネジメントを教えましょう。
子どもは、楽しくて興奮していると周りが見えなくなります。
自分の友だちだと思ってついて行ったら、違う子だった…。そして今、自分はどこにいるの? なんて子どもが迷子になるのは簡単です。
そこで大切なのは、リスクマネジメント! 「迷子にさせないために」ではなく、「迷子になったらどうすればいいか?」を子どもに教えてあげましょう。
●方法1:駅員さんやコンビニの店員さんなど近くで働いている大人に、迷子になったことを伝え対処してもらう。
●方法2:ママの携帯番号を覚えさせ、またはメモを持たせておき、近くの大人から電話を借りて連絡。
●方法3:誰かが探しにくるまで、その場から動かない。
以上、3点を子どもに教えてあげましょう。休日に人混みが多いところにおでかけした時など、子どもも本能的に迷子の危険を感じるタイミングが有効です。
迷子になったらこうするんだよ、と教えてあげると子どもにもスムーズにインプットされるでしょう。
■Q.2:子どもに鍵を持たせたいけれど、なくしやしないか心配する日々…。
A.2:鍵をなくした時は“顔見知りのご近所さん”を頼るように約束を。
子どもが鍵をなくすこともあれば、たまたま家に誰もいなくて鍵がかかって入れないこともある…かもしれません。そんな時、どうすればいいか? を子どもに教えてあげましょう。
まずは、近所の人を頼るように教えてみては? 「鍵がなくて入れません。ママが帰ってくるまでいさせてください」と子ども口からお隣さんに説明できればパーフェクト。でも、この助け合いをご近所同士でできるようになるには、普段からご近所さんにあいさつしたり、立ち話をしたり、子どもを交えて交流する機会を作ることが大切です。
顔見知りの近所の人が不在の場合は、近くのコンビニエンスストアや書店、公園に行くなど、どこにいれば安全か?を普段から教えておく必要があるでしょう。間違っても、窓から入ろうとしてベランダや壁によじ登ったりしないように、「それは絶対しないでね」と約束させましょう。