夏休み自由研究「好きを仕事にする第一歩!」“サメ博士”が教える自由研究のコツ
■次の夢は「サメ好きキッズが学べる“サメの学校”を作ること」
「シャーク塾」では、生のサメを使って体の観察や解剖を行い、希望者は骨格標本も作る
――今、沼口さんが興味を持っていること、夢はなんですか?
沼口さん:興味のあることは、世界中のサメ好きキッズに講演したり、インタビュー取材したりするための世界めぐり、サメグッズや標本でいっぱいの家「サメハウス」の完成、年齢性別問わずサメ好きのみんなで集まり情報交換できる日本一の組織作りなどです。
夢は、サメ好きキッズがサメ研究者やサメ関係の仕事につくためのサメの学校を作ることでしょうか。
――最後に、今の子どもたちへメッセージをお願いいたします。
沼口さん:もし、昔に戻れるとしたら、子どもの頃の自分には「クラスの友だちは、たまたま近所だった人たちが、学校に集められただけで、一生付き合うものではない。外へ目を向ければ、地球上のどこかに付き合うべき人たちが必ずいて、自分のことを大切にしてくれる人に時間を使ってほしい」と伝えたいです。
それは、子どもたちへのメッセージにもつながります。あなたが今、こうだと思っていることは、狭いコミュニティーでの、今という一瞬の時代の、小さな常識に過ぎません。
他人の価値観に合わせるのではなく、本当はなにが好きで、なにをしたいのか。
逆に、なにに嫌悪感を覚え、なにをしたくないのか。それを自問自答して、恥ずかしいと思うことなく、生きる指針にしてください。
子どもの頃から、合理的・論理的思考を持っていたことがわかる沼口さん。そのうえで、生物への豊かな愛情と、体当たりで会いに行く行動力を、ご両親が後押ししたことで「好き」が仕事になったというのは、子育て中のママも「なるほど!」と思うところが多かったのではないでしょうか。
沼口さんからのアドバイスを参考に、夏休みの自由研究、親は伴走者となって子どもと一緒に頑張りましょう!
参考図書:
「ほぼ命がけサメ図鑑」(講談社)
沼口麻子著 1,800円(税別)
世界初の「シャークジャーナリスト」という肩書きで、テレビ番組でサメの解説をしたり、専門学校でサメの講義をするなど、サメだけに特化した情報発信をする著者が、サメの本当の姿を世の中に伝えるべく、地球上の海を旅して見たり食べたりした体験を一冊に凝縮したサメ図鑑。これを読めば、著者の「人食いザメは存在しません」というにわかに信じられない言葉の意味が理解できる内容となっている。
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