連載記事:「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”

ワンオペ育児「赤ちゃんとふたりきり」疲れてばかりに自己嫌悪【「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち” 第4回】

「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”

「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”

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ワンオペ育児「赤ちゃんとふたりきり」疲れてばかりに自己嫌悪【「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”  第4回】

©samurai- stock.adobe.com


朝、パパに「いってらっしゃい」をすると、ママと赤ちゃんふたりきりの生活がスタート。赤ちゃんはかわいい一方で、家事が思うようにはかどらなくてイライラしたり、赤ちゃん以外の誰とも話さないで1日が終わっていくことに不安を感じたり…。

赤ちゃんがいる生活は幸せなはずなのに、心の底からふたりきりを楽しめないのはなぜなのでしょうか? ママの気持ちがラクになる方法はあるのでしょうか?

これまで多くのママと子どもの気持ちに寄り添い、支援してきた、臨床心理士の帆足暁子先生にお話をうかがいました。






お話をうかがったのは…
ワンオペ育児「赤ちゃんとふたりきり」疲れてばかりに自己嫌悪【「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”  第4回】臨床心理士
帆足暁子(ほあし・あきこ)先生


ほあしこどもクリニック副院長。保育士資格や幼稚園教諭1級免許を持つ臨床心理士。東京家政大学非常勤講師。公益財団法人母子衛生研究会インターネット相談室相談員。クリニックで育児やこころの相談に応じている一方で、保育者の養成にも携わっている。



■ママ失格?「赤ちゃんとの生活、幸せなはずなのに…」

――産後、生活スタイルがガラリと変わり、ママは家事や育児に追われる毎日です。赤ちゃんとふたりきりの生活に疲れてしまうママもいます。ママたちはどういう心境だと考えられますか?

帆足暁子先生(以下、帆足先生): 出産前は「赤ちゃんのいる生活」を楽しくてキラキラしたものとして思い描いていたのが、いざ赤ちゃんが生まれてくると、それだけではないことに気づかされます。


自分の自由な時間がなくなってしまったり、赤ちゃんがまだ小さいと外出もままならず、話し相手もいなかったりします。産休・育休中や退職したママの場合は、社会とのつながりがなくなって不安に感じたりすることもあります。

でも、多くのママは「(赤ちゃんとふたりの生活がイヤだと思うことがあっても)母親だからそう思ってはいけない」と考えてしまいます。「赤ちゃんのいる生活を幸せだと思いたい自分」と「現実にはそう思えない自分」、この2つの間でジレンマを抱えてしまうようです。

――「赤ちゃんとふたりきりがイヤ」と思ってしまうことを認めるのは抵抗がありそうです。

帆足先生:そうですね。でも、「赤ちゃんとふたりきりがイヤ…」そう思ったら、それでいいんですよ。「母親ならこうあるべき」「赤ちゃんと2人でいるのが幸せなはず」という考えにとらわれず、自分が今どう感じているのか、じっくりと自分の本当の気持ちに向き合うのが大切です。
必ずイヤだと思う理由があるはずですから。

環境や生活の変化に慣れるのには時間もかかります。「自分は母親に向いていない」などとあまり思いつめたり、自分を責めたりしないでくださいね。


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