連載記事:「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち”
ワンオペ育児「赤ちゃんとふたりきり」疲れてばかりに自己嫌悪【「ママ、あのね」心理相談のプロに聞く“子どもの気持ち、ママの気持ち” 第4回】
■「赤ちゃんとふたりきり」疲れた…と感じたら「話す・離れる」
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――ママは自分の気持ちに素直になることが大事なんですね! 「赤ちゃんとふたりきりに疲れたな」と思ったらどうすればいいのでしょうか?
帆足先生:もし、「赤ちゃんが生まれたばかりで外出できないけど、子育ての悩みを聞いてほしい」と思ったら、赤ちゃん訪問の保健師に来てもらうこともできます。
あるいは、子育て支援センターに行くのもおすすめです。保育士や心理士などの専門家もいますし、子どもの月齢が近いママと知り合うこともできて、話しているうちに気持ちがラクになることもありますよ。
――確かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなりますね。息抜きしたい時はどうでしょうか?
帆足先生:ママが好きなことをしてリフレッシュするのが一番です。たまには赤ちゃんと離れて過ごしてみてはいかがでしょうか。
家族や一時保育に預けて、ひとりでカフェに行ったり、ショッピングに出かけたり。パパに赤ちゃんを連れ出してもらって、ママが一日中家でゴロゴロするのもいいですね。
友だちと一緒におしゃれなお店でランチするのもいい気分転換になりますよ。
息抜きの頻度もママによってさまざま。月1回がいいのか、週1回がいいのか、自分でやりながら考えていければいいと思います。なかには「自分がなにをしている時が幸せなのか、分からない」というママもいます。これからの長い人生を考えると、自分に合った気分転換の方法をうまく見つけられるチャンスでもありますね。
■ママだけ育児に疑問「保育のプロへ任せるメリット」
――パパに預けるならまだしも、息抜きのために一時保育を利用することは子どもに悪いのではと考えるママもいます。
帆足先生:そう思ってしますママはたくさんいると感じます。「子どもが小さい時にママが息抜きなんてあり得ない」と、一時保育の利用をためらってしまうのですが、ママが息抜きをして幸せになれるなら、子どもも幸せなのです。
母親の幸福感や生活に対する満足度が、子どもの心の健康的な成長に影響するという研究結果もあります。ママが楽しそうにニコニコしていることは、赤ちゃんの心の成長にとって大切なことなんですよ。
さらに一時保育では、ママひとりでは体験させてあげられないような活動ができたり、ほかの子どもとのやりとりを学ぶチャンスもあったりします。たとえママのために利用するのであっても、子どもにもメリットがあるのです。信頼できる保育の環境かどうかを確認したら、安心して専門家に任せましょう。
子育てはママひとりでするものだと頑張りすぎず、利用できるものは利用して、周りを頼ってくださいね。社会全体で子どもを育てていくことが本来の人間社会の姿ではないでしょうか。そういう意識が持てるようになると、子育てはもっとラクになりますよ。