連載記事:榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議

「子どもの寝相はどうして悪い?」子どもの眠りは疑問だらけ【榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議 第3回】



■朝起きると寝汗でびっしょり…子どもが汗かきなのはどうして?

「子どもの寝相はどうして悪い?」子どもの眠りは疑問だらけ【榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議 第3回】

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――寝ている子どもでびっくりするのが、大人と比べて寝汗がすごい…! 子どもはどうしてあんなに汗をかきやすいのでしょうか?

榊原先生:1日に必要な水分量で比較すると、子どもは大人の倍量が必要になります。子どもの体は大人と比べ、水分の割合がすごく多いんです。

――大人の倍量も必要なんですね…!

榊原先生:その理由として、腎臓の機能によることと、失われる水分量が多いことがあげられます。

子どもは腎臓の機能がまだ未熟で、尿としてたくさんの水分を排出します。それから新陳代謝も活発なので、汗や呼吸によって、どんどん体の外に水分が出てしまうんですね。

失われる水分量は大人の1、5~3倍近くになるといわれています。

――そんなに…! 子どもはそもそも水分を失いやすいものなんですね。

榊原先生:そうですね。
それと、単純に大人は汗をかくとハンカチで拭きますよね。でも、子どもは拭きません。よだれが多いのと同じで、出てくるものに構わない…(笑)。

子どもは大人のように汗を拭いたりしないから、いっそう汗が目立って見えていることもあると思います。



今回は、子どもの睡眠にまつわる不思議について、お話をうかがいました。子どもの寝相が悪いのは、子どもと大人で睡眠の質が違うからということが分かり、長年の謎がようやく解けました(笑)。

また、赤ちゃんの手足があたたかくなるのは、交感神経・副交感神経が状況に応じて優位になることで、体の中でさまざまな反応が起こっているから。

「人の体はなんて複雑でおもしろい仕組みなんだろう」と感心するインタビューとなりました。
引き続き、榊原先生に「子どもの体の不思議」について、お話をうかがっていきます。

参考図書:
『大人が知らない子どもの体の不思議』(講談社)
榊原洋一著
「子どもの寝相はどうして悪い?」子どもの眠りは疑問だらけ【榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議 第3回】
子どもと大人はどう違うのか。それは単に大きさだけの違いではありません。どうして夜泣きをするの? どうして寝相が悪いの? どうして落ち着きがないの? 子育て中に親が抱く「答えが見つかりにくい質問」にエビデンスの精神で解答することを試みました。子どもの心と体の不思議を理解する、手助けとなる一冊。


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