連載記事:新一年生にママパパが「やっていいこと、いけないこと」

小学校入学直前「机にジッと座れないけど大丈夫?」今から間に合う学習準備3つ【新一年生にママパパが「やっていいこと、いけないこと」 第2回】



■入学前にやっておくといい学習その2:日常生活に「数字」を取り入れる

>――卒園後、小学校の入学式までは数日間ありますので、こうした習慣をつけるのにはぴったりの時期ですね。ちなみに、入学前にある程度、勉強を始めておいた方がよいのでしょうか?

立石さん:ひとつ言えるのが、人は知っているからこそ集中できる、ということ。

大人でもほとんど知識のない外国の歴史の授業を外国語で受けてもチンプンカンプンですよね。「早く授業終わらないかなあ…」と退屈してしまいますよね。

逆に、知識のある授業、興味のある授業だったら熱心に先生の話を聞きます。

小学校入学直前「机にジッと座れないけど大丈夫?」今から間に合う学習準備3つ【新一年生にママパパが「やっていいこと、いけないこと」 第2回】

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子どもも同じです。事実、私も以前、小学校低学年の子どもたちの指導をしていましたが、算数の授業を楽しんでいるのは、算数が得意な子。国語の場合も同様でした。


せっかく期待を胸に入学した小学校なのに、授業が始まったら「自分だけできない…」と劣等感を持ってしまっては可哀想です。そういった意味でも、文字や数の体験は、ある程度あったほうが子どものためにもよいでしょう。

――そうなんですね! でも入学式まであと少し。これから知識をたたき込むには時間が足りない気がします。

立石さん:よく計算ドリルを必死にやらせている親御さんがいますが、計算ができても体験がないと算数の力にはなりません。普段の生活で数にどれだけ触れてきたか、“経験”が重要になってくるのです。

――具体的には、どんな経験が必要なのですか?

立石さん:例えばここにラムネが5粒あったとします。

「きょうだいで分けて食べてね」と言えば、どちらか3個、どちらかが2個になります。
子どもの側からしたら、同じ数にならず不公平に感じるかもしれませんが、じつはこれ、奇数・偶数の概念を体験しているんです。「5÷2=2あまり1」の算数の勉強をしていることにもつながります。

買い物に行ってお金の概念を学ぶ。体重計に乗って「○グラム増えたね〜」なんて会話もいいでしょう。いくら計算問題を早く解けても、こうした経験がない子は、文章問題になるとつまづいてしまうことがよくあります。

日常の会話を通して数を学ぶのですから、忙しいお母さんでも意識すればいつでもできるはずです。ドリルを購入する前に、我が子に実体験をどんどん積ませましょう。


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