連載記事:新一年生にママパパが「やっていいこと、いけないこと」
小学校入学直前「机にジッと座れないけど大丈夫?」今から間に合う学習準備3つ【新一年生にママパパが「やっていいこと、いけないこと」 第2回】
■入学前にやっておくといい学習その3:まずは「文字を読む」ことから始めましょう
――確かに、私たちの身の回りには数があふれていますね。視点を変えれば、いくらでも算数の勉強ができそうです。では、学習の基本である読み書きはいかがでしょうか。
立石さん:できれば入学するまでに、ひらがなに触れる経験を積ませておきましょう。保育園・幼稚園と違い、小学校の下駄箱には子どもの名前が貼ってあります。入学式当日、教室には「にゅうがくおめでとう」のお祝いの文字も書いてあります。
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入学前の事前説明会ではとくに「勉強しておくように」とは言われなかったかもしれませんが、実際にはクラスの約8割の子どもが文字の読み書きができる状態で入学してくるようです。
そのため、授業も大多数に合わせて読み書きできるのを前提で進んでいきます。
――読み書きが苦手な子には、まず何をさせるべきでしょうか?
立石さん:いきなり文字を書く練習をする必要はありません。まずは読めるようになりましょう。というのも読めない文字をわからないまま書いているのは、絵を写しているのと同じだから。
“書く”ために“読む”経験をたくさん積むように。絵本や商店街の看板、チラシ、身の回りにある文字を親子で読む。ゲーム感覚で楽しむのもよいでしょう。
また、ある程度読めるようになり、書くことに興味を持ち始めたら、鉛筆の正しい持ち方や文字の正しい書き方(筆順)を家庭で教えてあげてください。
小学校でも教えてくれますが、一人ひとりをていねいに指導するには限度があります。
学校にすべてをお任せするのではなく、家庭でフォローする心持ちが、子どもの勉強意欲にもつながります。
ピカピカのランドセルに新しい筆箱。待ちに待った学校生活を充実させるためには、ある程度の素地を作っておく必要があるのですね。親子で楽しみながら、さっそく日常生活で実践してみてはいかがでしょう。
最終回となる
第3回では、「ママパパやお子さんに必要な心構えについて」についてうかがいました。
取材・文/長谷部美佐
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