夫婦けんか「傷つけたいのか、わかり合いたのか?」言い方ひとつで天国と地獄
■けんかの目的は?「カチンときた時の第一声」
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では、悪いけんかを良いけんかに切り替えるには、どうすれば良いのでしょうか。
良いけんかとは、言いかえれば
「建設的なけんか」のこと。「どちらが正しいか」を明らかにするのではなく、自分と相手との
「違いを知る」ことを目的とします。まずは「私は〇〇だと思うけど、あなたはどう思う?」という働きかけをしていくのです。
例えば、「趣味(ゲーム)にお金を使い過ぎな夫」に対し、苦言を呈したいと思っているとしますよね。普通なら「3万も使うなんて信じられない! 何が楽しいの?」とストレートに言ってしまいそうです。
でも、そう頭ごなしに言われたら、「勝手だろ」と夫も対抗したくなりますよね。そんな「悪いけんか」を避け、夫の趣味を否定せずに建設的な言い方をするとどうなるでしょうか。
「私はゲームに3万円も使うのはもったいないと思うけど、あなたはどう? ゲームは半分くらいにして、残り半分は2人でおいしいものでも食べに行かない?」
このような声がけに変わるでしょう。「あなたはどう思う?」とまずは夫の気持ちを大事にすることで、ひと言物申してやる! という怒りもわきにくくなります。
「盗人にも三分の理」ということわざがあるように、どんなにこちらの言い分が正しい状況でも、相手にだって相手の言い分が必ずあります。窮地に立たせず、逃げ道をつくってあげる、というのも大事なことではないでしょうか。
反対に、相手からカチンとくる言い方をされたときはどうしたらいいのでしょうか。
売り言葉に買い言葉では建設的とはいえません。そんなときは「その言い方は腹が立つよ」「今の言葉、すごく傷ついたよ」など、自分の
気持ちを言葉にして返すようにすると良いでしょう。
「ほんとにイライラさせるよね」などと感情に任せて相手を攻撃するのではなく、どう感じているのかを伝える。
そうすることで、感情そのものに振り回されず、冷静に話し合うことができるはずです。