折れないしなやかな心<レジリエンス>は幼少期から身につけたい
1、気分転換でネガティブループから脱出させる!
「嫌なことが起ったときの感情を何度も思い返すことで、より気持ちが沈んでいきます。運動をしたり音楽を聴いて気晴らしをさせ、気分転換することを教えてあげましょう」
2、子どものモヤモヤした気持ちを言葉にする!
「子どもが自分で自分の感情を自覚するのは難しいもの。子どもに元気がないときに『今日、嫌なことがあった?』『そのあとに考えたことや気持ちはどうだった?』と聞いて具体的な言葉にしてあげます。自分の気持ちに気づくことが、ネガティブな感情から抜け出す第一歩です」
3、どんな感情もいったん受け止める!
「感情を話してくれたら『それでいんだよ』『今はそういう気持ちなんだね』と表現できたことをほめ、受け止めてあげます。それだけで気持ちが落ち着くし、ネガティブな感情は持ってもいいと伝わります」
4、「いいこと探し」を一緒に楽しむ!
「寝る前に『今日はどんな楽しいことがあった?』と子どもに聞いて、いいことばかりを振り返ってみましょう」
ある研究では、その日あった3つの良いことと、その理由を書き出すことを1週間続けると、ポジティブ感情を高める効果が半年続くと証明されているそうです。
ママも子どもも少しずつ意識して変化していこう
日詰先生の話を聞いてから、意識して子どもへの接し方を変えてみました。1歳8カ月の息子が転んで泣いたとき、今までだったら「痛くない痛くない。泣かないの」と言っていました。
でも最近は「そうかそうか。転んじゃったね」と声をかけるようにしています。また、5歳の息子とは、その日あった良いことを、夜、お互いに報告し合うようになりました。はじめは「え〜、わかんない」と答えていた息子ですが、だんだんと報告してくれることが増え、日常の「楽しいこと」を見つけ、覚えていることが上手になったような気がします。
冒頭のかけっこでのレジリエンスにつながる声かけはコレ!
最後に、冒頭のかけっこでの私たち親子のやり取りを読んで、日詰先生がレジリエンスにつながる声かけを考えてくれました。「2位になって悔しいんだね。でも、前より腕の振りが良くなってるよ!」や「2位になったけど、前より1位との距離が短くなってるね」。
気持ちを受け止め、いいところを見つけて伝える。
効果がすぐに見えるものではないけれど、こうした日々のやり取りの積み重ねで、子どもたちにレジリエンスが身につきますように!そして私自身、日々心が折れてばかりなので、一緒にレジリエンスを身につけて、しなやかな心の母親になりたいと切に思いました!
<文:フリーランス記者飯作 紫乃>