幼稚園の伝え方から学ぶ 子どもの勘違いにはワケがある
「子どもは勘違いをすることで学んでいくことがたくさんあります。例えば、『頭を使って考えなさい』『腹が立つ』などの体の部位を使った表現は、多くの子どもが勘違いします。でも、それによって新しい表現を覚えていきますから、勘違いさせないことが全ていいわけではないですね」と吉村園長。
このページで紹介している読者ママの伝わらなかった例の中にも、笑って済ませていいものがあります。
吉村園長も、勘違いによって、危険なことが起こらないように注意して、他は「かわいいな」と味わってほしいと言います。
■伝わらなかった…1
「赤ちゃんを見ててね」と言ってトイレに行ったら…
赤ちゃんが転んで泣いているのに、じーっと見ていました。そして誇らし気な顔で「ちゃんと見てたよ」。[宮城県・年中ママ]
こう伝えたら?
「赤ちゃんが転ばないように」「椅子から落ちないように」などと具体例を出してあげるといいと思います。
年中、年長さんだったら「見ててね」よりも、「守ってあげてね」の方がママの意図が伝わるように思います。[木村先生]
■伝わらなかった…2
「目をパチパチして」と言ったら…
目薬を差して言ったのですが、手をパチパチと叩いていました。[愛知県・年少ママ]
こう伝えたら?
子どもは自分のやってきたことに結び付けて考えることが多いものです。言葉だけでなく、「こうやるんだよ」とやり方を見せてあげるといいですね。
[木村先生]
■伝わらなかった…3
「ちょっと揺らして」と言っておいたら…
下の子をバウンサーに座らせ、「泣いたらちょっと揺らしてあげて」と言ったら、下の子が飛んでいきそうな勢いで揺らしていました。[奈良県・年中ママ]
こう伝えたら?
「ちょっと」「少し」などの加減が分からないことが多いので、「このくらい揺らしてね」と見本を見せると伝わります。[木村先生]
■伝わらなかった…4
「みんながそろったらご飯を食べよう」と言ったら…
白米以外のおかずを全部食べてしまい、「ご飯(白米)はみんながそろってからだよね」と言ってました。[埼玉県・年中ママ]
こう伝えたら?
人生経験が少ないので、ご飯が米そのものを指す場合と、食事の意味で使われる場合があることを知りません。「ご飯」を「夕ご飯」と言い換えれば、勘違いしないと思います。
[木村先生]
■伝わらなかった…5
「左右をよく確認して」と交差点で言ってるけど…
首を左右に向けているだけで、「安全を確認する」