朝、子ども達を送り出し、母のお見舞いと実家の片づけを済ませると、もう夕方。
小学校の放課後教室や、幼稚園の延長保育をフル活用する生活が続きました。先の見えない不安と、体力の消耗も重なり、苦しい毎日でした。
「家族で抱え込まないで」とケアマネージャーさんに教えられ
そんな時、信頼できるケアマネージャーさんと出会いました。
現在の生活の相談や、介護度に合わせたサービス、経済的な負担についても相談。
彼女から「介護は家族だけで抱え込んではダメですよ。
上手にサービスを利用したり、人の手を借りたりしながら、お母様のサポートをしていってくださいね。
介護する家族が倒れてしまうことが一番心配です。
どんな小さなことでも、気になることはすぐにご相談ください!」と言われました。
それまで「自分が頑張らなければ、何とか支えなければ」と張りつめていた心が、軽くなったのを覚えています。
少しずつ家族が互いのペースをつかんできた今
母は退院後、平日は毎日デイサービスに通っています。
毎朝ヘルパーさんが来てくれ、身支度のお手伝いとデイサービスへの送り出しをお願いしているので、父も安心して出勤できます。
現在の母の状態では通院も難しいので、訪問看護師が来て下さり、定期的に健康チェックを受けています。
またわが家は、いつでも駆けつけられるように実家の近くに引っ越し、両親を支えるように。
私自身の仕事は不定期でも大丈夫なことを条件に受けるようになりました。
そのほか、母の面倒を見る父の負担を少しでも軽くできればと私達夫婦は経済的な支援を提案。
母の退院後、父が生活に慣れるまで、当面の宅配弁当代と、デイサービスの利用料を負担することに。
行き来する頻度が増えたので、交通費もかかることも考え、毎月5万円程度、実家の支援として家計から見積もりました。
元気だった母が引きこもりになり、要介護状態になったこの2年余り。めまぐるしい環境の変化を、受け止めるまで時間がかかりました。
しかし、大変な時こそ家族で乗り越えようと何度も夫婦で話し合い、子ども達にも話をして、結果として家族の絆を深めることができました。仕事のことやこれからのことなど、悩みや葛藤は今でもありますが、家族が安心して過ごせるための時間の使い方が少しずつ身についてきたように思います。
遅かれ早かれ、誰にでも訪れる「親の老い」。
いざという時に慌てないためにも、先々のマネープランを見直したり、生活環境の変化に柔軟に対応できる働き方を思い描くことも、きっと役に立つと思います。
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