愛あるセレクトをしたいママのみかた

給食のお悩み「好き嫌いが多い」「食べるのが遅い」元小1担任がアドバイス

あんふぁん
子どもたちの学校でのお楽しみといえば給食!
カレーや揚げパン、シチューにゼリー、毎日の献立を楽しみに学校に通う子どもたちは多いです。

給食のお悩み「好き嫌いが多い」「食べるのが遅い」元小1担任がアドバイス


一方、保護者の方からの相談が多いのも給食。小学1年生の個人面談ではほとんどの方が話題にあげています。
学校ではどうしている?家でやっておくべきことは?
元小学校教諭の私が、今までに相談を受けた代表的な質問にお答えします。

お悩み1~好き嫌いが多いのですが、給食ちゃんと食べられますか?~



なんでも全部大好き!なんていう子はほぼいません。ほとんどの子どもが何かしら苦手な食材があるものです。
野菜全般が食べられない、果物が苦手、魚はムリ、肉は食べたくない…。
でも、意外と食わず嫌いなだけだったり、給食の調理法だったら食べられたなんていう子も多いです。

先生の考え方にもよりますが、「嫌いなものも規定量を食べさせる」ということはそうありません。
基本的には、まずひと口食べることから始めます。そして、ちょっとでも口にできたら、「わぁっ!食べられたね~」と声をかけます。
先生や友達にほめてもらえて、うれしくなってもっと食べてみよう!とチャレンジする子もいましたよ。

好き嫌いばかりだった子が、おかわりの列に並ぶように
「あれもこれも嫌い!給食があるから学校に行きたくない!」なんて言っていた子が、1年生の終わりにはおかわりの列に並ぶ常連さんになっていたことも。
給食は、毎日いろんなメニューで出されますので、毎日何にも食べられないということはありません。気長に見てあげてください。
意外とあるのが食べ方が分からなくて残してしまうパターン。
特に柑橘類が多かったです。
4~8分の1にカットされたグレープフルーツなどが出されるのですが、1年生たちはこれに大苦戦。
柑橘類はいつもむいて出しているという家庭は、自分でむいて食べることにも挑戦させてみてくださいね。

お悩み2~牛乳が飲めないのですが、大丈夫ですか?~


好き嫌いの問題で、牛乳が飲めない子は、まずはひと口から始めました。
ストローで吸っていって、ちょっと口に入ったところで初日は終わり…なんていう子もいましたが、今日は2口、次の日はもう少し多く、そのうち半分…とやっているうちに1本飲めるようになりました。夏場はノドも乾き、冷たく冷やされた牛乳がおいしく感じるようで、残す子も少なくなります。
「あんまり好きじゃないから、先に飲んじゃう!」と自分なりに工夫する子も出てくるなど、意外と子どもたちは対応していくものです。
家では飲まなくても、給食ではおかわりするなんて子もいますので、飲めなくてもあまり気にせずにいて大丈夫だと思います。


お悩み3~食べるのが遅いのですが、時間内に食べきれますか?~


学校は様々な活動の時間があるので、もちろん給食の時間も限られます。
低学年のうちは配膳にも時間がかかるので、食事時間はせいぜい20分。家ではゆっくり食べているので心配ですと言われることも多くありました。
学校では「なんで食べるのが遅いのか」と原因を探りながら、時間内に食べ終えることを練習していきます。
一度に口に入れる量が極端に少なければ、もう少し多くスプーンにすくうよう声をかけてみる。口の中がなくなってから次に口に入れるまでに時間がかかるようだったらスピードアップするように言ってみる。おしゃべりしたり遊んだりして食事に集中できないのが原因であれば、クラス全体で黙って食べる時間を設けてみる…といったように。
お箸やスプーンがうまく使えずに時間がかかる子もいましたが、1年たてば上達するもの。
だんだんと時間の使い方も上手になっていきます。「おかわりしたいから、頑張って食べるんだ!」という子も。
家庭でも時間がかかるときは「早く食べなさい!」と言うだけでなく、なんで時間がかかるのか?をよく見て、具体的にアドバイスをするとよくなるかもしれませんね。
食道が細くて多くの量を飲み込めない、アゴが弱くてうまく噛めないなど、身体的な理由で早く食べられない子もいます。
そういったときは先生と相談して、食べはじめを少し早めてもらうなど対策をすることもできます。

お悩み4~小食で少ししか食べません。食べられるようにするべき?~


体の大きさや活動量によって食べる量には個人差があります。以前は一定の量を、全部食べきらなければいけないという指導が行われていたようですが、現在は自分が食べきれる量を把握し、その量を食べきるようにしていることが多いと思います。
大事なのはみんなと同じ量を食べることではなく、バランスよく食べること。

ごはんはたくさん食べるけれど、おかずはちょっぴり。好きなものはおかわりするけれど、あとのものは残してしまうということのないようにしていけばいいかなと思います。
学校でも給食の時間以外で、食に関する勉強の時間もあります。体が大きくなり、活動量が増えてくると自然と食べる量も増えていきますので、日々元気に活動できていれば食べる量が少なくても大丈夫です。

各家庭でやっておくといいことは


「給食の時間がイヤだ」「給食が怖い」という気持ちをもってしまうと、学校生活も憂鬱になってしまうもの。
「お母さんが小学生のときは、このメニューが楽しみだったんだよ」「お友達とお話ししながら楽しく食べたんだよ」など、給食が楽しみになるような話をしてあげてください。
各家庭で配膳の練習をするのもおすすめ
日ごろからごはんをよそったり、みそ汁を盛りつけたりしておくと、給食当番のときに活躍でき、先生や友達にほめてもらえて給食の時間が楽しみに!なんてこともあると思います。
また、意外と子どもたちが苦労するのが、お盆の上にお皿をのせて歩くこと。
これも日ごろの生活やおままごと遊びの中で経験しておくとよいと思います。
給食ではお箸しか出ないこともありますので、お箸がまだ上手に使えない人はちょっぴり頑張っておくとよいと思いますよ。

給食が学校生活での楽しみのひとつになり、みんなが元気に過ごせるために、参考にしてみてくださいね。

<文・写真:ライターHIDE>

提供元の記事

提供:

あんふぁん

この記事のキーワード