子育て情報『AI時代を生き抜くために 「失敗力」を育てる6つの栄養素 親の子育てスタイルが子どもの行動に与える影響』

AI時代を生き抜くために 「失敗力」を育てる6つの栄養素 親の子育てスタイルが子どもの行動に与える影響

専門家・プロ:中曽根陽子

目次

・4つの子育てスタイルと子どもの傾向
・民主型子育てスタイルは、自己コントロール力を育てる
・子育てスタイルの目標にしよう


親の子育てスタイルが子どもの行動に与える影響

4つの子育てスタイルと子どもの傾向

たとえば、子どもが駄々をこねて言うことを聞かなかったとき、みなさんはどうしますか?

  • 子どものしたいようにさせる。
  • 怒りを爆発させて、どなる?
  • 子どもが自分の気持ちを表現できるように励ます?
  • ほうっておく?
世界中で長年行なわれてきた数々の研究の結果、親の子育てスタイルと子どもの社会行動には相関関係があることがわかっています。
そして、アメリカの発達心理学者ダイアナ・バウムリンドが中心となって、親の子育てスタイルを4つに分類し、それぞれの特徴と子どもの傾向を分析しました。

1 消極・受け身型 温かいが厳しくない。子ぼんのうで親子の会話が多いが、制限を与えず甘やかす。
子どもは、自己評価は高いが衝動的。学校でトラブルに巻き込まれやすい。 2 独裁・支配型 厳しくて、温かみがない。
厳格なルールを持ち、説明なしに命令に従わせようとする。子どもは、行儀はよいが、自制心が育ちにくい。 3 民主型 厳しくて温かい。ルールを作るときは子どもと話し合い、罰するのではなく教えることでしつけをする。子どもは、自立心が強く、不安が少なく、落ち込みにくい。 4 無関心型 厳しくも温かくもない。子どもに最低限の物を与えるが、それ以外は無関心。
子どもは非行に走りやすい。

4つの子育てスタイルのなかで、「民主型」が、最も子どもが健やかに育つ子育てスタイルとされています。
あくまでも研究者の分類ですから、実際の子育てにそのままぴったりと当てはまらないと思いますが、自分はどんな子育てをするかを考えるうえで参考になると思います。

民主型子育てスタイルは、自己コントロール力を育てる

では、民主型の子育てをするには、具体的にどんな対応をすればいいのでしょうか。

たとえば公園で遊んでいて、そろそろ帰らないといけない時間なのに、子どもは「まだ遊びたい!」と言うことを聞かない。そんな状況のとき、あなたならどうしますか?

子どもの遊びたい気持ちを尊重して、帰宅時間が遅くなっても付き合いますか?
それとも、ここは生活のルールを優先して遊びを打ち切って、無理やりにでも家に帰りますか?
あるいは、子どもに状況を説明して妥協点を探る?

子どもの気質や年齢、状況によっても対応は変わるでしょうが、民主型子育てスタイルなら、
「まだ遊んでいたいのね。でも明日は学校だからそろそろ帰らないといけない」

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