友達に急に跳びかかる息子、トラブルの原因は一年前の苦い記憶にあった
消化できないままの出来事は、何年経っても終わらない。そう気付いてから
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28174007544
今回の件を考えれば、理由があっても手を出すのはいけないことです。そして当時その同級生は椅子をわざとぶつけたわけではなかったのかもしれません。
ですが、まずは子どもの気持ちに寄り添い、「口惜しかった」「納得がいかなかった」という気持ちを認めてあげる事に徹しました。
1年前に、息子の言い分を聞いてから「わざとじゃなったかもしれないね」と伝え、それから「でも手を出すのはいけないと思う」と言っていたら、この1件は納得して息子の中できちんと消化できていたかもしれません。
今回の1件で、息子は1年前のトラブルが頭から離れず、ストレスを感じ毎日のように私に口惜しい気持ちを話し続けるようになりました。
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なんとか、息子の苦い記憶を消化させてあげたいけれど、なかなか情報がありませんでした。ですが、打開策のヒントは息子自身が言った言葉にありました。
「お母さん、僕は忘れたほうがいいのかな?」
この言葉にピンときたのです。きっと、忘れたいけど忘れ方が分からないのではないだろうか?
「そうだね、君のためには忘れたほうが良いかもしれない。
納得できないかもしれないけど、忘れられたら楽になれると思う。
口惜しかったよね?納得できなかったよね?その気持ちはお母さんが覚えておくから。」
このやり取りを境に、息子はこのトラブルを口にしなくなりました。
忘れる事が苦手なのは「忘れてもこの先大丈夫なのかどうか」がわからないから
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これは私の考えですが、息子は「忘れていい」と言って欲しかったのだと思います。本当は思い出したくないし、パニックになって問題も起こしたくないのが本音でしょう。
私が「お母さんが覚えておく」と言ったのは、息子が自閉症スペクトラムである以上、行き場のないネガティブ記憶の処分先を、明確にしたほうが良いのではないか?と思ったからです。
その後、息子は忘れたいけど忘れられない記憶ができると、私に「忘れる許可」を求めに来ます。「忘れたい」とは言いませんが「忘れたほうが良いのか?」と聞いてくるのです。