[第3回]アスペルガーの僕が、親子のコミュニケーションで大事にしてほしいと感じること
「そうだね。あれは、緊急車両だね。でもあれは、人を助けに行く車だから、消防車じゃなくて、救急車っていうんだよ。おうちに帰ったら、絵本で見てみようね!」
と説明すると、子供は自己否定されることなく、知識を増やすことができるんです。
そして、「あれ、ママ、あの車は、青いけど救急車みたいに光ってるね、なんで?」「あれはガス会社なんだよ」ということになる(笑)
編集部:詳細な違いまで興味を持てる(笑)
畠山:そうそう。
親御さんに「勉強が出来ないんです」、と言われよくよく聞くと、出来ないというよりは「取り組む意欲が削がれてしまっている」お子さんのほうが多いと感じます。
例えば、「なんで出来ないの?!」と言われても、否定されたのではなくて問題の正誤を問われているだけ、解釈できているか聞かれているだけ、その発言の理由を解釈できる子もいるでしょう。
でも、発達障害のある子の場合、言葉どおりに受け取ってしまう場合が多いのではないでしょうか。
自己否定されたと感じるという意味です。
先ほどの車の話と同じく、まずは認める、そして次、とコミュニケーションの特性を理解して声をかけていきたいですね。
畠山さんがお仕事の中で考えた「コミュニケーション」について、詳しく伺っていきます。
医師(整形外科医)。1974年、大阪府生まれ。1998年、防衛医科大学校卒業後、自衛隊医官として仙台市で勤務。自衛隊退職後、大泉記念病院整形外科、石巻ロイヤル病院整外科部長を経て2010年、八木山整形外科クリニックを開業。
2011年、東日本大震災で被災。
2012年維新政治塾に参加、衆院選(宮城4区)に立候補するも落選。現在は複数の病院の外来や在宅診療を掛け持ちで担当している。
著書に、『ぼくはアスペルガーなお医者さん 「発達障害」を改善した3つの方法』(KADOKAWA)、『「糖質制限+中鎖脂肪酸」で確実にやせる! 驚異のMCTオイルダイエット』(幻冬舎)。http://www.hatakeyama-masaki.jp/
畠山昌樹オフィシャルサイト
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