「頑張れ!できるよ!」そんな励ましが実は子どもを追い詰めているとしたら…?
臨床心理士さんの元で、発達障害児の追体験!目からウロコだったその内容とは

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11021002434
先日、「発達障害の子どもに対する大人の関わりのポイント」についての講演会情報を見つけたので、聴講に行ってきました。保育園や幼稚園での発達相談や巡回を行っている臨床心理士の先生が、現場での体験を元にお話ししてくださいました。
そこで私たちは、「発達障害児の気持ちを会場の皆さんも追体験してみましょうか。体験して想像してみなければ、子どもへの支援を考えることも難しくなってしまいますから」とおっしゃり、いくつかの実験を始めました。
これまで、ブカブカの手袋をはめて細かい作業をしたり、全ての音が一斉に聞こえる動画を見て、「発達障害児の世界」を体感したことはありました。
けれども、今回の講演ではこのような感覚の問題ではなく、「こういう風に目標を設定してもらえると楽になるよ」ということが分かる実験をしてもらいました。これがとても分かりやすく、私にとっては目から鱗でした。
「頑張れ!頑張れ!」がうとましい…それを痛感した体験

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突然ですが、上の写真のように、手を逆に組んで、ひっくり返してみてください。この状態で、隣の人から「この指を動かして」「次はこっちの指を動かして」「次はこっち」「はいこっち」と横から矢継ぎ早に指示を出されたとします。
隣から指示する人は、さらに「頑張れ!」「できるよ!」「はい頑張れ!」「よくできた!ハイ次!」と叱咤激励します。
実際にやってみると分かるのですが、途中でどの指を動かしているのか全く分からなくなってきます。ゆっくりと順番に指示されていればなんとかできますが、「次!」「はい次これね!」「次!」と言われているうちに、段々と頭が混乱してくるのです。
そして明らかに混乱している頭で必死に指を動かしているときに、隣から「頑張れ!頑張れ!」「できるよ!」という掛け声をかけられ続けると、非常にうとましく感じられます。プレッシャーになるのです。
「もういいから、黙ってて、少し私のペースでやらせてくれ!」というイライラした気持ちになってきます。
そのとき私はハッとしました。
自分は、同じことを息子にやっている…。