2017年3月2日 11:00
「頑張れ!できるよ!」そんな励ましが実は子どもを追い詰めているとしたら…?
不器用な息子がもたもたと課題に取り組んでいると、私は隣から「はい次!」「頑張れ!」「できる、君ならできるよ!」と矢継ぎ早に言っていることに気付いたのです。
この体験は、まさにそんな発達障害児の気持ちを追体験するためのものだったのです。
キャパシティを超えた目標を設定されると、人はどうなる?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11021001616
次にこんな実験です。発達検査でもよくやるかもしれません。数字の復唱をさせられました。
講師の方が「4925」と言うと、会場の聴衆も元気に「4925」と復唱します。楽勝です。みんな7桁ぐらいまでは割とサラッと復唱できました。
ところが、講師の方が突然18桁の数を言いました。
「385025960324850256 はいどうぞ!」
すると驚いたことに、私も他の聴衆も「3850…」以降が言えなくなってしまいました。
これを聞いて講師の方が言いました。
「みなさん、さっきまで7桁ぐらいまで楽に覚えられていたのに、4桁しか言えませんでしたね。つまり、キャパシティを超えてしまうと、今まで出来ていたことすら出来なくなってしまうんです。
これは発達障害児に関しても同じことが言えます。右肩上がりの発達を望んではいけないんです。今何ができるか、それを見極めていかなきゃいけないんです。
その子のキャパシティを超える発達を望むと、それまで出来ていたことすら出来なくなるんです。」
これは、衝撃的な体験でした。
私を含め、多くの親にとって、発達障害児が大きく成長する瞬間というのは喜ばしいものです。そして喜ばしい気持ちのままに、子どもに「もっと頑張ろう」「こんなに出来たんだからまだまだ出来るよ!」と次のステップを提示してしまうことがあります。
けれども、子どもたち一人一人に違ったキャパシティがあることを、その都度考えていかなければならないのだと思います。
折れない心をつくるのは、キャパシティに合った目標
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28052000256
その他にも沢山の体験があったのですが、それらの体験から学んだことは、
1. その子に合ったハードルを設定する
2. その子自身にハードルを設定させるようにする
3. 苦労をさせて出来るようにさせるのではなく、「楽」