アスピーガールの心と体を守る性のルール
Upload By 発達ナビ編集部
自分に自信がなくて相手に合わせるけれど、とても疲れる…
「付き合っているのだから」と、相手の言うことをなんでも聞いてしまい、心も体も傷ついてしまう…
友人関係を築くのも苦手だから、恋愛や性に関する情報源も少なくなりがち…
そんな、アスペルガー症候群傾向の思春期女子が陥りがちな恋愛や性のトラブルから、自分たちの心と身体を守り、パートナーとより良い関係を育んでいくための書籍、『アスピーガールの心と体を守る性のルール』が東洋館出版社より発売されました。
この本の著者は、自身も29歳でアスペルガー症候群と診断を受けた当事者であり、現在は自閉症の研究に従事する女性、デビ・ブラウン氏。「親愛なる妹たちへ」と呼びかけながら、主に著者よりも若い思春期の女の子たちに向けて本を書かれています。
書名に「性のルール」と銘打たれている通り、本の後半ではアスペルガー女子にとって情報が得にくい性の情報や自衛についてのことが中心に書かれていますが、前半には、そもそも自衛が必要な危険な状況をつくりだす元となる、アスペルガー女性に特有の「生きづらさ」とその対処法についての情報にページが費やされています。
その結果、アスペルガーとしては未診断でも、自分の感情や人間関係、ノーと言うのが苦手など、何かしらの生きづらさを抱える若い女の子にとって参考になる内容となっています。
男の子のアスペルガーと、どう違う?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044005265
アスペルガー症候群の特徴としては、「あいまいなコミュニケーションが苦手」「相手の気持ちを理解するのが苦手」などがよく挙げられ、他人からはマイペースな印象を持たれがちだと言われています。
しかし本書によると、アスペルガー女子(本書では親しみを込めて"アスピーガール"と呼ばれます)は
「人に嫌われたくないという気持ちから、本当の姿を隠し、壁を作ってしまう」
「(他人に)ノーと伝えるのが苦手な人が多い」
「完璧を目指しすぎることで、ストレスや不安を感じ、必要のないプレッシャーに襲われてしまう」
などと、むしろ過剰なまでに他人に気を遣ってしまい、その結果しんどくなってしまうような、傷つきやすく繊細な特性を持っているのだということです。