2017年5月31日 13:00
自閉症の長男が発した深夜の叫び。たたき起こされた両親が大喜びしたワケは?
その様子を見た長男は再び「おちゃ~!」と苛立ったように大声で連呼しました。
「ああ、そうかお茶、お茶ね!」と慌てて冷蔵庫からお茶を取ってくると、長男はやっと来たか!という顔をしてごくごく喉をならしながらお茶を飲みました。
自分の言葉が伝わったのが嬉しかったのか、長男はどこか得意げな様子です。
自閉症の子どもにとっては、言葉を話す=コミュニケーションとは限らない
たかがお茶と言ったくらいで・・そう思われる方も多いでしょう。でもなぜ私と夫がこんなに感激したのかというと、それは長男が自分の欲しいものを初めて伝えた瞬間だったからです。
「これは何」と聞かれて、お茶と答えることはできたでしょう。けれど喉が渇いたからお茶が欲しい、と人に伝えることは長男にとって簡単なことではありませんでした。
長男に限らず自閉症の子どもは、自分の感情を明確な言葉に乗せて伝えることは非常に難しく、彼らにとって意志を言葉で伝えることは、大きな課題なのかもしれません。
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長男の気持ちが言葉につながった、深夜の「お茶!」連呼事件
言葉でコミュニケーションを取れないということは親はもちろん、本人にとっても辛いことです。どこか痛いのか眠たいのか、おなかが空いたのか、喉が渇いたのか、感情を推し量りつつ接するのは双方にとって大変なことです。
言いたいことがうまく伝えられない、長男はずっともどかしさを抱えていたのかもしれません。けれど今、その壁をひとつ越えて長男と通じあえたのは、私達夫婦にとってとても幸せな瞬間でした。
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