2018年5月13日 11:00
「私には、ヘルプマークが必要」…発達障害がある娘が、マークをいつも身につけるようになった理由とは?
ヘルプマークが必要、でも周りの目が気になる娘
娘は高校1年生の時に電車で体調を崩して以来、遠出する時や一人で初めての場所に出かける時に、ヘルプマークを携帯するようになりました。
でも、周りの目が気になる娘は、近場の外出や通学時などでは、ヘルプマークを携帯しようとはしませんでした。
娘の心境を変えた、ある出来事
高校2年生のころ、娘が荒れました。
イライラしては自分の部屋で暴れ、衣装ケース、ゴミ箱、扇風機、ドア、壁などいろいろなものを壊しました。
ある時、娘は壁掛けフックを力任せに引っ張り、壁とフックを固定していた留め具を折りました。気持ちが落ち着き、自分で直そうと考えた娘は、販売メーカーのHPで「留め具のみの販売」をしていることを確認し、フックを購入したお店に留め具を買いに行きました。
買い物がうまくできなくて
その日、手ぶらで帰って来た娘は落ち込んだ表情で、お店でのやり取りを私に話しました。
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再度チャレンジしてみたものの…
翌日、娘はそのお店のHPに掲載されていた商品の画像をプリントアウトし、持って行きました。
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帰宅後「やっぱり無いと言われた…」としょんぼり話す娘。
私は助け舟を出しました。「HPで販売していると載っているなら有ると思うけど。明日もう一度行ってどうしてもうまく聞けなかったら、私も店員さんと話をしてみるから電話してきても良いよ」
結局、親が出動することに…
翌日お店から電話があり、私は店員さんと話をしました。
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言葉でのやりとりが苦手な娘
娘は一見障害があるようには見えませんが、言葉でのやり取りが苦手なタイプです。相手に強く言われれると、言いたいことがあっても言葉が出なくなります。
忙しいせいもあるのか、店員さんはテキパキと早口で話す方でした。これでは娘は聞き取れないし、たとえなんとか聞き取れたとしても、萎縮してしまい上手くしゃべれなかったのだろうと感じました。
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娘が求めるのは「ヘルプ」<「理解」
娘はこの出来事以来、近所へ外出する時もヘルプマークを身につけるようになりました。
周りに合った歩調で歩けないのも、人と目が合わせられないのも、せかされた状態ではうまくしゃべれないのも、大きな周りの音に邪魔されて上手く聞き取れないのも…理由があります。