子育て情報『発達障害や感覚過敏がある方が暮らしやすい街とは?川崎市が進めている「誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域づくり」』

発達障害や感覚過敏がある方が暮らしやすい街とは?川崎市が進めている「誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域づくり」

川崎市では、パラリンピックを未来につながるダイバーシティとインクルージョンの象徴と捉えています。パラリンピックに重点を置き、障害のある人が生き生きと暮らすうえでの障壁となっている、私たちの意識や社会環境のバリアを取り除くことや、新しい技術でこれらの課題に立ち向かうこと、これらを「ムーブメント」として展開していくことを目指し、かわさきパラムーブメントの取り組みがスタートしました。

――その中でも川崎市では、身体障害がある方の他にも発達障害や感覚過敏がある方への取り組みに力を入れているそうですね。

全国的にも身体障害がある方への取り組みはハード・ソフトの両面で増えてきている一方で、目に見えない困難を抱える人たちへの取り組みはまだ実践の例が少ないのが現状です。ですので、先導的に川崎市発で発達障害や感覚過敏がある方へのサポートを全国に広めていければと、そんな想いで取り組みを進めています。

今回は、「かわさきパラムーブメント」を象徴する3つの事例について、紹介させていただきます。


日本初!発達障害、感覚過敏のあるお子さんのための「サッカー&ユニバーサルツーリズム」

――その取り組みのひとつが、「サッカー&ユニバーサルツーリズム」と伺いました。

「かわさきパラムーブメント」の取り組みにより未来へ遺していくレガシーのひとつとして、「誰もがスポーツ・運動に親しんでいるまち」があります。
このレガシーの形成に向けて、JTBやANA、富士通、川崎フロンターレ等と連携し、2019年7月27日の川崎フロンターレ対大分トリニータ戦において、日本で初めて発達障害のあるお子さんを対象とした「サッカー&ユニバーサルツーリズム」を実施し、当日の試合観戦と翌日のサッカー教室にご参加いただきました。

――それはどのような課題に対しての取り組みだったのでしょうか。

発達障害のあるお子さんの中にはその特性から感覚過敏の方も多く、人混みや喧噪などが外出等における障壁となっていて、外出や旅行をためらってしまうこともあるそうです。またスポーツ観戦に関しても、スタジアムは歓声や音響が大きく、照明の光も強いので、そもそも観戦を諦めてしまう親子も多いとも聞いています。そんな親子の力になりたいと思ったんです。

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――多くの企業と連携したプロジェクトとなりました。

元々はJTB主催のシンポジウムで、発達障害をテーマとしたパネルディスカッションで生まれたご縁から始まりました。

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