発達障害や感覚過敏がある方が暮らしやすい街とは?川崎市が進めている「誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域づくり」
そうですね、市内の他の商業施設などに展開をしていきたいと考えていて、現在各方面から情報を集めながら進めています。構えずに参加しやすいように、例えば照明やBGMを落とすだけでもサポートになるんですよという提案をしていきたいと考えています。
そして実施事例が増えていくことで、発達障害や感覚過敏について知る機会が増え、自分も何かできないかと行動に移す、そんな風に広がっていって欲しいです。
マイノリティの立場で世の中を考える、「バリアフルレストラン」
――最後に、今年実施した「バリアフルレストラン」についても伺わせてください。
「バリアフルレストラン」とは、車いすユーザーと二足歩行者が逆転した架空の世界を体験する、「チーム誰とも(主体:公益財団法人日本ケアフィット共育機構)」によるプログラムのことです。「令和2年度共生社会ホストタウンサミットin多摩川」に合わせて、目玉となる出展のひとつとして二子玉川ライズ ガレリアで実施しました。
――障害の社会モデルの一環で、マイノリティの立場を体験するための企画ということですね。
はい、今の社会の多くは無意識のうちにマジョリティ優先の考え方で成り立っています。
その前提をひっくり返して、世界の中で車いすユーザーが多数だったときに、どういうレストランになるのかを具現化して当事者ではない方に体験していただきました。コロナ禍ですので人数制限などの対策を万全にしながらの実施となりましたが、体験された方から貴重な機会になったとのお声をいただいています。
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――発達ナビのメンバーも参加させていただきましたが、非常に貴重な体験となりました。
ありがとうございます。川崎市長も体験をしたのですが、「すごい気づきをいくつも感じることができる非常に貴重な体験であり、このような機会をいろんなステークホルダーの方たちと連携しながらいくつもつくり出していきたい」とのコメントがありました。この取り組みをきっかけとして、身体障害のある方もそうですし、発達障害や感覚過敏がある方についても、当事者以外が自分事で考えたり体験したりしてもらうための取り組みを続けていきたいと思っています。
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――東京2020大会の見通しは不透明ですが、一旦は「かわさきパラムーブメント」の区切りを迎えることになります。