子育て情報『「せめてこれくらい…」が子どもを潰す?発達障害の専門医が語る、発達グレーを白にしようとしないでほしい理由』

2021年11月5日 06:15

「せめてこれくらい…」が子どもを潰す?発達障害の専門医が語る、発達グレーを白にしようとしないでほしい理由

子どもがどんな大人になるのかは、育て方次第という面も大きいのです。


発達障害のある子の育て方、3つのポイント

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161018927

さて、ここからは発達障害の子の育て方で大事にしたいポイントを3つ、お伝えしましよう。

1.#グレーとは白ではなくて薄い黒
1つ目は、「グレーとは白ではなくて薄い黒」です。これは私がつくった川柳で、最近、この川柳をいろいろなところで読み上げています。

発達障害のある子に、定型発達の子どもたちと同じように行動することを求めてはいけません。じつはこれが、発達障害のある子を育てるときの大原則の一つなのです。とても大事な視点で、多くの人に拡散していただきたいと思っているので、ハッシュタグ(#)をつけてみました。

発達障害は、生活上の支障につながることもあれば、そうではないこともあるという白黒つけにくい障害です。
本人や家族が、発達障害を「色」の濃い障害というよりは、白に近いグレーな障害のように感じている場合もあるのではないでしょうか。発達障害はさまざまな行動特性として現れますが、そのような行動が、対応次第で軽減することもあります。すると対応を続けるなかで、本人や家族が「いつかは白くなる(=発達障害の特性がなくなる)のでは?」と感じることもあるかもしれません。

しかし、すでに解説した通り、困難が軽減しても、特性がなくなるわけではありません。どんなに薄いグレーに見えていても、それは白ではなく、薄い黒です。発達障害の特性がある場合には、それを「薄くなっていって、いつか消えるもの」としてではなく、「どんなに薄くても、ずっと残るもの」として理解することが大切です。

2.「せめてこれくらい」はNGワード
2つ目は、発達障害のある子に「せめてこれくらいは、できるようになってほしい」と言ってはいけないという話です。

子どもに苦手なことやできないことがあると、親はその子の将来を心配するものです。
うまくやれとは言わないけれど、「せめてこれくらい」はできるようになってほしい。そして、たいていの場合、親はわが子に「平均値」や「平均より少し低いくらいの出来」を期待するでしょう。それでは「白」を目指す育て方になってしまいます。

心配や期待をこめて「せめてこれくらい」

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