2021年11月5日 06:15
「せめてこれくらい…」が子どもを潰す?発達障害の専門医が語る、発達グレーを白にしようとしないでほしい理由
と願うのではなく、「この子はどんな特性なんだろう?」と考える。そして、その子に合った育て方に切り替える。発達障害のある子を育てていくなかでは、平均に近づける「せめてこれくらい」という意識からの切り替えが必要になります。
3.「友達と仲良く」と言ってはいけない
3つ目もNGワードです。発達障害のある子に「友達と仲良く」と言ってはいけません。
発達障害のある子のなかには、親に「友達と仲良く」と言われると「仲良くしなければいけないんだ」と思って、なにをするにも百歩譲って相手に合わせようとする子がいます。興味のない活動でも、苦手なことでも、友達と仲良くするためにがまんしてやらなければいけないと思い、過剰適応する子が出てくるのです。それではストレスをため込んでいくことになります。
子どもに声をかけるなら、「楽しんでおいで」と言って背中を押しましょう。発達障害のある子には興味の幅が狭い子もいます。まずは活動を自分のペースで楽しめるようにしましょう。好きなことを楽しんでいるうちに、結果として誰かと仲良くなれることもあります。
世間一般の基準に合わせて、無理をさせてはいけない
育て方の3つのポイントをお伝えしましたが、どのポイントも方向性は共通しています。
1は多数派に合わせない
2は平均値に合わせない
3は友達に合わせない
どのポイントも、「発達障害のある子に世間一般の基準に合わせることを求めて、無理をさせてはいけない」ということを言っています。この3つは、発達障害の特性があっても子どもがのびのびと育つために必要なポイントとして、親御さんや支援者の方たちの心に留めていただけると幸いです。
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