子育て情報『障害のある学生への個別支援、教職員や学生全体の理解促進をーー東北大学「学生相談・特別支援センター特別支援室」の取り組みを聞く』

2022年12月19日 14:15

障害のある学生への個別支援、教職員や学生全体の理解促進をーー東北大学「学生相談・特別支援センター特別支援室」の取り組みを聞く


障害のある学生の修学や大学生活の困りごとに寄り添い、教職員への支援も行う

東北大学では、2014年4月に「学生相談・特別支援センター 特別支援室」を設置。2016年3月に「国立大学法人東北大学における障害を理由とする差別の解消の推進に関する規程」を、同年4月「障害のある学生への配慮に関するガイドライン」、同年10月「修学上の合理的配慮の提供に関する対応について」を定め、障害のある学生への支援体制の整備を図ってきました。今回は、現在の支援内容や新しい取り組みなどについて、学生相談・特別支援センター副センター長の池田忠義先生に教えていただきました。

発達ナビ編集部(以下、ーー)特別支援室の位置づけや支援体制から教えてください。

池田先生:特別支援室は、障害学生に関する全学的な相談部署であり、学生相談・特別支援センターの中に位置づけられています。同センターには、特別支援室と全学の学生相談を担う部門である学生相談所とがあります。特別支援室には、相談員3名(専任教員)、コーディネーター2名、受付1名が配置されています。相談員やコーディネーターは、公認心理師や特別支援学校教諭などの資格を有し、発達障害や聴覚障害のある学生への支援等に関する専門性を持っていますが、現在はどの担当者もさまざまな障害に対応できるように努めています。


――特別支援室ではどのようなことに注力しているのでしょうか。

池田先生:障害のある学生への合理的配慮に関する支援だけではなく、修学上や大学生活上のさまざまな悩みや困りごとへの支援を行うこと、大学の構成員全体を対象とした働きかけを行うことです。したがって、障害のある学生だけではなく、その疑いのある学生も含めて、継続的な面接により支援を行い、また、障害のある学生の支援に関する教職員や学生全体の理解促進のための活動を積極的に行っています。

障害のある学生への個別支援、教職員や学生全体の理解促進をーー東北大学「学生相談・特別支援センター特別支援室」の取り組みを聞くの画像

Upload By 発達ナビ編集部


発達障害がある学生の相談は増加傾向に

――どのようなことでお困りの学生が多いのでしょうか。

池田先生:自発的に来談する学生については、修学上のつまずき(授業についていけない、単位履修が進んでいないなど)を契機に相談につながることが多く、入学直後を含め、低年次からそうした問題に直面する場合や、学年が上がり、専門科目が増えた状況でそれらの問題に直面する場合もあります。最終学年などで、研究に取り組む中で初めてつまずきを感じて来談する学生もいます。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.