子育て情報『障害のある学生への個別支援、教職員や学生全体の理解促進をーー東北大学「学生相談・特別支援センター特別支援室」の取り組みを聞く』

2022年12月19日 14:15

障害のある学生への個別支援、教職員や学生全体の理解促進をーー東北大学「学生相談・特別支援センター特別支援室」の取り組みを聞く

「自分自身の障害特性についても考えながら大学を知る機会になった」「先輩の話から大学について不安に感じていたことが安心感に変わった」などの感想が寄せられ、自分自身の障害特性を理解しながら大学生活を送ることについて知るとても貴重な時間になったことが伺えました。

――参加者のみなさんにとって良い機会となったのですね。

池田先生:そうですね。我々としても、参加者にとって大学や自分自身を知る有意義な時間になっていたと感じています。模擬授業の中の時間割をつくるワークでは、「自分は朝が弱いから2限からの授業を取ろう」「続けて授業を取りすぎると集中力が続かないから間をあけて授業を取ろう」などの感想があり、参加者が自己理解を深めながら大学での修学を考えることの大切さを実感したのではと思います。また、本学の学生サポーターや当事者学生も参加しましたが、質疑を通して発達障害のある学生への理解や自身の自己理解につながった貴重な時間になったように思います。

さらに、県内の高校に今回のイベントの開催通知送付のほかに電話での案内も行い、その際に「大学の障害学生支援について知りたい」とのご相談が高校の教職員の方からあり、職員研修会での講演依頼を受けました。発達障害のある学生だけではなく、高校の教職員のみなさまにも大学の障害学生支援を知っていただく機会につながる講座であると感じています。


昨年度、今年度ともに感染状況などを考慮し、対面開催からオンラインでの開催に変更しました。来年度は、食堂や図書館など学内施設の体験利用などの企画も考えながら、ご希望の多かった対面開催を目指していきたいと考えています。


個別支援と学内全体の支援体制の充実を目指す

――これからの特別支援室の取り組みについて教えてください。

池田先生:今後については、来談者への個別支援と学内全体の支援体制の充実をさらに進めていきたいと思っています。

個別支援については、修学上や生活上の支援はもちろんですが、入学や卒業の時期における支援が特に重要・必要だと思っています。現在も、大学生活に円滑に入れるための高大接続、大学卒業後の生活に向けて就労移行支援に取り組んでいるものの、まだ十分とは言えないため、これらの活動をさらに積極的に行っていきたいと考えています。また、学内全体の支援体制の充実のためには、大学構成員全体を対象とした情報発信や研修会の実施等を進めていくことが大切だと考えています。

――ありがとうございました。

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