子育て情報『ビジョントレーニングとは?発達障害との関わり/専門家監修』

ビジョントレーニングとは?発達障害との関わり/専門家監修

少し離した指標を指示やリズムに合わせて交互に見たり、間違い探しをしたりするなどのトレーニングをすることで、上記のような困りごとのほか「本を読んでいるときに、文字や行を読み飛ばしてしまう」といった困りごとの改善につながる可能性が考えられます。

■両目のチームワークの機能(輻輳・開散運動)
両目のチームワークとは、近くにあるものを見るときに両目を寄せたり、遠くにあるものを見るときに両目を離したりする機能のことです。遠くの風景と自分の顔の前に出した親指を指示やリズムに合わせて交互に見るなどのトレーニングをすることで、この機能を高めることにより、「物との距離感を掴みにくい」「ものが二重に見える」などの状況を改善することに期待できます。

視知覚認知は、見たものの色や形、距離感を正確に認識するための機能です。
点を数字の順番通りにつないで絵を描いたり、お手本の形と同じ形を書き写したりするトレーニングをすることで、視知覚認知を向上させることにより、以下のような効果があるといわれています。

・色や形を把握しやすくなり、塗り絵や図形問題に取り組みやすくなる
・対象物(見ようとしているもの)と背景を区別しやすくなる
・文字の形を覚えやすくなる
・距離感をつかめずに人や物にぶつかる状況を改善できる
・球技に取り組みやすくなるなど

目と手の協応とは、目で見た情報に合わせて、体を動かす機能のことです。
この機能が苦手な場合、「黒板の文字を見てノートに書き写すことが難しい」「転がってきたボールをキャッチすることが難しい」などの状況が考えられます。はみ出さないように意識しながら塗り絵をしたり、お手玉遊びをしたりすることで徐々に協応運動がなされるようにします。


このような「見る」と「動く」の能力のつながりは、経験の積み重ねやビジョントレーニングの効果により向上するといわれていることから、子どもが楽しみながらチャレンジできるように環境を整えたいですね。


ビジョントレーニングはどこで受けられる?

ビジョントレーニングのやり方を学べる施設としては、下記が挙げられます。

・児童発達支援事業所や放課後等ディサービスなどの療育施設
・民間のトレーニングセンター
・学校の通級指導教室
・スポーツジムなど

上記の施設がすべてビジョントレーニングを実施しているわけではないため、気になる場合は問い合わせてみるのがよいでしょう。

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