発達障害息子、災害や避難生活の予行練習にも!?感覚過敏、こだわりがあるからこその【ファミリーキャンプのすすめ】
何かあっても自宅やかかりつけ医に行きやすく、移動の負担も少ないからです。
コウが怖がることは無理強いしないようにも意識していました。悪い印象がついたら、あとあと凄く困ることが予想できたからです。
不安定な足場や少し高い段差やお肉を食べることなど、キャンプ中にコウが嫌がることはいろいろありました。そんなときは、「1回試してみる?」とすすめるようにはしていました。それで彼が拒否しても、「そっかー。『やってもいいよ』って思うときがあったら教えてね」とすぐ退くようにしていました。
キャンプは楽しいものですが、水難事故・虫さされ・野生生物との接触など危険もたくさんあります。
タープはワンタッチで広がるものにし、食事は家でつくってくるか道中で買うなどしてできるだけ省力化し、コウから極力目を離さないようにしました。
事前にキャンプのリスクを説明し、コウがルールを守って動けるかを見ながらキャンプの内容を少しずつ発展させていきました。迷子になったときのために、キッズケータイ(GPSの探知機能つき)をウエストポーチに入れたりもしました。
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『キャンプ中の危険』には、火を扱うことも含まれていると思います。焚火や炭火焼によるやけどや延焼の危険のほか、「火への恐怖心が薄れすぎて火遊びをしたりしないだろうか?」という可能性も気になりました。ですが、いずれ学校で火を扱うことになることを考えて、先に家庭で火の危険性を教えておくことにしました。
焚火に薪や葉をくべながら火の危険性を説明していくと、コウは「火は『全然燃えないな』と思った後でも気がついたらあっという間に広がるし、消えたと思ってもまだ危ないことがあるのがよく分かる」と言いました。
キャンプでの経験は、理科の実験で役に立つ?
そうして薪のくべ方や火に近づきすぎないことなどを何度も練習した結果、コウは「火は楽しくて危ないものと分かった」と言うようになりました。
今では親の許可のもとで自分用の小さな焚火台を使うこともあります。マシュマロなどを炙って食べる彼を見ていると、火の扱い方に危なげなところはなくなってきたなと思います。
また、理科の実験でアルコールランプを使った際には、マッチを擦ったり火を消したりして周囲から頼られたと喜んでいました。
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燃焼の仕組みについても説明しながら焚火をしたため、「芯じゃなくて、気化したアルコールが燃えているんだってこともよく分かったよ」