自閉症息子のこだわりと、親の障害受容。段階を踏んで関わり方を変えた結果…!?【読者体験談】
いま思い返すと、思考停止になることで楽になりたかった時期です。
その後、海外で生活をした際に幼稚園の先生がとても広い気持ちで受容・対応してくれているのを目の当たりにし、自分自身がどこかでまだ障害を受容し切れていなかったことに気づきました。それからは周りの人に子どもの障害についてオープンにし、積極的に助けてもらうようになりました。これが3段階目です。
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海外に住んでいた頃、まだ学習できていないものなのか(未学習)、間違ったことを正しいと誤って学習してしまったものなのか(誤学習)を意識しつつ、子どもの個性を大事にしていくことの大切さを学びました。
いまは、ただ好きにやらせるのではなく、子どもに対しては基本的には本人の意向に沿いつつ、こだわり、ルールを完全に定型化しないよう、たまに「揺らし」を入れて妥協を覚えさせるように練習しています。
例えば、息子が、放課後等デイサービスの送迎で覚えた電車の見えるスポットに連れて行ってくれるとき。
目的地も分からず「こっち」といってひたすら歩かされ、だいたい1万~1万2千歩くこともざらだったのですが、息子にどんなところに行こうとしているのか、そこで何がしたいのかを先に伝えてもらうように練習しました。それを聞いた上で、行けるときは行く、行けないときは理由を伝えて、次にこういう条件になったときに行こうという約束と、本日の代替プランBを提案して選択してもらっています。
また、遠回りをする、決まった道を通ろうとするときは、「こっちは草がいっぱい生えてるから、ここから先は歩道に出ようか」、「今日はゴミが落ちてるからそっちは通らないよ」などと正当な理由を伝えて、別の道に勧めるようにしています。最初は「こっち!」と嫌がっていましたが、実際に歩いてみて「ほらね、草がいっぱいでしょ?」「あそこに犬の糞がある」などと経験することで納得してくれ、ちょっとずつ妥協を覚えてくれるようになりました。
このように対応できるようになって、私も精神的に楽になりました。
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「こだわりはいつか必ず強みになる」息子の人生が楽しいものであるように心から願っています
息子が2歳のときに通っていた体操教室の先生が「こだわりはいつか必ず強みになる」と言ってくださったのが強く記憶に残っています。
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息子には強い好奇心、記憶力、研ぎ澄まされた色彩感覚、卓越した運動能力、ソムリエ並みの味覚があります。