子育て情報『発達障害がある子の保護者の方が主体的に町の教育へ参加する。葉山町のインクルーシブ教育とは?』

発達障害がある子の保護者の方が主体的に町の教育へ参加する。葉山町のインクルーシブ教育とは?

議論や対話をする必要があるのは教員ですが、そこはちゃんと議論をして解決していきますね。

ーー誰もが共感できる指針。その後はどうしたんですか?

指針はスタートラインでしかないので、その後に会議体を持つことにしました。各学校の支援担当の先生や校長先生、加えて外部の識者を呼んで、何が課題で今後はどこに進んでいくかを現場と識者が融合して話す場を年3回つくっています。ほかにも毎月校長会議があって、そこでディスカッションもしますし、校長先生や現場の先生を個別に呼んで話すこともしょっちゅうあります。教育長室の扉は常に町に対して開いているんです、もちろん飲みの場も多いのですが(笑)。

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ーー教育長と現場の距離が近いんだなと感じます。
さて、インクルーシブ教育という視点でのテーマとなりますが、葉山町として具体的に取り組まれていることを教えてください。

私が就任する以前からあるのですが、不登校のお子さんが小学生も中学生も通うことができる「ヤシの実教室」という教育支援教室がありますね。小学校の一部の場所を活用していて、自由をモットーに自分たちのやりたいことをして良い場なんです。通った時間については、所属する小・中学校の出席にあてられるようになっています。この教室に通って、気付けば学校に戻っているお子さんもいますね。

また、「ことば・きこえの教室」という場もあります。言葉や聞く力、コミュニケーションについて心配のあるお子さんと保護者の方から相談を受け、必要な指導や支援を行う教室です。特別支援学級の対象ではないけれど、課題を抱えているかもしれないお子さんが通って、適切な個別指導が受けられるようになっています。
個別課題がクリアできればこの教室からは卒業します。

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ーー分断ではなく、支援が必要な子どもたちのための場が設けられていると。

さらに、どの学校にも支援級があります。土地柄オルタナティブスクールも多くて、年に1回程度お互いの活動を報告する会議で連携を取りながら、町全体として子どもの居場所づくりに取り組んでいるんです。

ーー葉山町の特長の一つとして、教育長はSNSでの発信も多くされていますよね。

そうですね。組織として動くだけではなく、それを町の人々に届けることも大切と思っています。
だからSNSを通しても、私の考えは常にオープンにするようにしていますね。

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