2023年11月7日 14:15
発達障害息子の教習所通い。「左右」が分からず大ピンチ!運転免許は取得できるのか!?
自動車免許を取りたいASD息子
わが家の凸凹きょうだいの兄、タケル(自閉スペクトラム症(ASD)・現在22歳)は、普通自動車運転免許(いわゆる自動車免許)を取得するため、大学3年生の時に自動車教習所に通い始めました。
入学のための書類を揃えるところでかなりバタバタしてしまいましたが……。
教習のある日は、大学まで教習所のバスが迎えに来てくれることもあり、遅刻もせず安全に通うことができました。
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学科教習はちょっと退屈だけど……
自動車教習所の授業は「学科教習」と「技能教習」に分かれています。
「学科教習」は50分が一コマ、30人ほどの集団で同じ教室で受けるので、まるで小中学校の授業のようです。
部屋を暗くしてのビデオ学習の時間も結構あるので、睡魔に襲われたり、飽きてしまったりすることもあったようですが、元々「お勉強」の好きなタケルのことなので、まずまず問題なく過ごせました。
技能教習はつまずきの連続……!
しかし問題は「技能教習」!
ある程度予想はしていましたが、タケルは発達障害の特性から自分の体をスムーズに動かすことが苦手です。
素早く必要な動作ができないというわけではないのですが、なんだか動きが「がちゃがちゃ」してしまうのです。
そんなタケルを見て、教習所の教官は「慌てるな、無駄な動きをするな」と指導してくれるのですが、慌てているわけではないので直せません。むしろ注意されたことで慌ててしまい、ミスをしたり、道を忘れてしまったりして、路上教習が滞るようなことがありました。
また、タケルの場合、将来バギーや軽トラに乗る可能性が高いということで、MT教習を受けていたのですが、半クラッチがうまくできずに悩んだこともあったようです。これは何度かやっているうちに「分かってきた!!」と言いだし、やがてできるようになりましたが、他の生徒さんに比べるとかなり進度は遅かったようです。
特性上の大問題!「左はどっちだ?」
また、タケルには「右と左がとっさに分からなくなる」という特性があります。
少し考える時間があれば大丈夫なのですが、教官に「はい、そこを左!」と指示を受けた時に瞬時に反応できません。「あわあわ」となってポイントを通過してしまうこともしばしばあり、路上教習が中止になった時もありました。
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とはいえ、左右の判別は気をつければできるようになるというものではありません。