子育て情報『3歳息子が「言っても分かってくれない」のは私のせい?涙した自閉症診断前の日々』

2023年11月26日 12:15

3歳息子が「言っても分かってくれない」のは私のせい?涙した自閉症診断前の日々

、まさにそうで、子どもをしつけるというのは、保護者が“こうあるべし”“こうしなさい”というルールを身につけさせていくというよりも、そこ(理想とする姿)に至るために、現状のお子さんの様子と、“こうなってほしい”“これを身につけてほしい”との間の接点を見つけて(つまりだいぶお子さんの現状に寄ったところから)少しずつ「一緒ならできる」「手伝えばできる」を増やしていくことだと思います。本を破かない、カバンを漁らないはなかなか声かけだけでやるのは難しいと思いますが、一緒に本を(破らずに)大切に扱えたら褒める、カバンを(漁らないという「○○しない」目標は扱いにくいので、例えばカバンが置いてあったらお母さんに「はいどうぞ」と届けるなどに変えるなどして目標設定し)ルールにのっとって扱えたら褒める、というあたりをスモールステップで身につけたいところではあります。その第一段階はおそらく、あーくんが不用意に触って怒られる・トラブルになるのを避けるところから始まるので、やれることとしては環境調整です。よいこさんのされてきたこと、よかったんだろうなと思います。

発達的にばらつきのあるお子さんを育てていると、良かれと思って定型発達のお子さん向けのアドバイスなどがいろんなところから飛んでくるだろうなと思います。そんなときに、「いや、うちの子ちょっとそれだとうまくいかなくて」とか「やってみたけど、通用しなくて困ってるんですよねー」ということを話せる相手がいるといいなぁと思います。子育てひろばのスタッフの方も、もしかしたらそういうお相手になりえたかもしれません。子育てをしていると年長者や支援者の助言を受け入れなければならないとお感じになる真面目で一生懸命な保護者の方が多いと思いますが、うまくいかないという声はとても大切なものです。
そこにこそ、改善や工夫のヒントがあると思います。お子さんが悪いのでも、保護者の方が悪いのでもありません。その助言が通用しない、どうしようというところから、“わが子”のプロたる保護者と、支援者や相談できそうな諸先輩方との“プロ”同士の対話が始まってほしいなぁと願っています。

https://h-navi.jp/column/article/35029672
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」

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