生まれた息子に知的障害と自閉症が。「障害」のある子どもの親になるということ【妻から夫へのインタビュー】
障害者の親になると、今までのような生活はできなくなると想像していた
Q:わが子に障害があると分かる前は障害者の親に対してどんなイメージを持っていたか?
夫「私がこれまで障害者の親に対して持っていたイメージは、ただただ毎日暗い気持ちで過ごし、子どもの存在を隠すように静かに生活しないといけない場合が多い……といったものでした。なぜなら、わが子が他人に迷惑をかけることを恐れたり、子どもに障害があることを知られたくない気持ちになったりするのではないか?と心配していたからです。しかし実際に障害のある子の親になってからは、考え方が変わってきました。それはもちろん、これまで一緒に生活してきたので慣れもあるかもしれません。でもやはりわが子は可愛いですし、わが子に障害があっても、さまざまな支援を活用することで、今までと大きく変わることなく生活ができています。」
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あやしても目が合わないわが子に違和感があった日々……
Q:わが子に障害があると気付いたきっかけは?
夫「発達の遅れはうすうす感じていましたが、息子が0〜1歳くらいの時、抱っこしてあやしていても息子は私の目は一切見ず、私を透かして遠くを見ていると感じた時から違和感がありました。その時はそれがなぜなのかも分からなかったのですが、上の子と比べて何かが違うと感じていました。障害があると確信したのは、息子が2歳を過ぎた頃、妻と息子の様子について話し合った時です。
日ごろから息子の様子を一番よく見ている妻の話を聞いて、何の障害かは分からないけれど、明らかに何らかの困り事を抱えていると感じ、医療機関に相談し、医師に診断してもらうことを決意しました。」
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Q:わが子に障害があると分かってからの気持ちや悩んだこと
夫「ハッキリと障害があると診断されてからは、まずはじめに将来に不安を感じました。この子はこの先どう育って行くのか?お金はどのくらい必要になるのか?自分がいなくなったら、家族はどうなってしまうのか?など当たり前のことかもしれませんが、たくさん悩みました。ただ、不思議と悲しくはありませんでした。なぜなら障害があったとしても私の目の前にいる子どもが可愛いことに違いありませんし、いくら悩んだところで受け入れるほかないと覚悟ができたからかもしれません。」
一緒に生活するのは大変で、イライラすることもあるけれど……
Q:わが子との日々の関わり方
夫「とはいえ障害児を育てるのは大変で、息子の理解できない行動やこだわりに付き合ううちにイライラし、怒りの感情が生まれることもあります。