子どものメンタルヘルス週間とは? 幼少期から家庭で「心の健康」を守るのに役立つ絵本たち。
幼少期から、体と心の健康についての知識を持とう
ただ、ひとつ言われていることは、大きな心の問題が顕在化する時期——すなわち思春期にさしかかるよりずっと前に、ストレスやプレッシャーに対処する方法を教えることの必要性です。
学校から送られてくる資料を見ていると、子供がまだ小さいうちから、体と心の健康について基本的な知識を身につけることがとても重要であると考えられていることが見受けられます。
Place2Beのサイトからは、子供のメンタルヘルス週間で使えるようなアクティビティのパックも無料でダウンロードできます(学校向けのアクティビティパックがこちらです)。
時にはこのような、小さな子供のために瞑想を教えるオンラインのビデオも交えて、子供達に自分で自分の心を落ち着かせる技術を、学校が教える時代に入っているようです。
いじめ3割増!日本の小学生にも心のケアが必要
日本でも、心の問題を抱えている子供は多くいます。文部科学省の調査によると、全国の小中高校などで2017年に認知されたいじめは41万4378件。
前年度から9万件以上増加し、過去最多を更新しています。特に小学校では、たった1年で、いじめの件数が3割以上も増えているようです。
これはもちろん、いじめが問題として取り上げられやすくなり、うやむやにされにくくなっているから、かもしれません。統計を読むときにはそれなりに注意することが必要です。それでも、実際にいじめに苦しむ子供にとっては、その辛さに変わりはありません。
日本学校保健会による子供の自傷行為についての2007年の調査では、小学校では学校数全体の9%、中学校では全体の73%、高校では全体の82%の学校で、子供の自傷行為が報告されています。
子供のメンタルヘルスは、イギリスだけの問題ではなく、日本の学校や家庭でも真剣に考えなければならない問題なのです。
子供たちが自分の心と向き合うための絵本やワークブック
でも、幼い子供に、メンタルヘルスについてどのように伝えればいいのでしょうか。そう悩む方もいらっしゃるかもしれません。そんなときは、本の力を借りてみてはいかがでしょうか。
イギリスでのこうした子供達を取り囲む環境を反映して、子供向けの英語の本にも「感情との付き合い方」や「メンタルヘルス」を題材にしたものが目につくようになってきています。
The Great Big Book of Feelings(『いろいろいろんなきもちのほん』本邦未訳)