親子喧嘩に発展する会話には “12の型” があった! 「親業」を取り入れて、子どもに伝わるメッセージを。
3.対立を解く(勝負なし法)
子どもの欲求と親の気持ちがそのままでは折り合わない場合、どのように解決するかを考える。親が一方的に自分の意見を押しつけるのではなく、また子どもの欲求にいつも応じてしまうのでもなく、お互いに納得できるように解決へと導く。
では、親業訓練を経て、親と子それぞれにどのような変化が見られるようになるのでしょう。
■親業訓練による子どもの変化
1. よく勉強するようになった。
2. 親に対してより受容的になり、拒否的でなくなった。
3. 自尊心が高まった。
4. 学業不振であった子どもたちが充分な成績を取るようになった。
■親業訓練による親の変化
1. 親としての自信が高まった。
2. 親と子の相互理解度・相互信頼度が高まった。
3. 自分自身のことがよくわかるようになった。
4. 子どもに対する信頼と自立を許す気持ちが高まった。
アメリカでは親子関係を改善し、青少年犯罪や非行を予防するプログラムとして効果的であることが認められている『親業訓練』。その効果が確かなものであることがうかがえます。
12のパターンに要注意!
子どもが悩んでいたり不安を感じていたりするとき、90%以上の親がしている対応を、ゴードン博士は12の型に分類しました。それらはすべて、子どもの考える力を育てるのに効果がないとされている対応です。
たとえば、子どもが学校から帰ってきて、「隣の席の子に貸した消しゴムが返ってこなかった……」と落ち込んだ様子を見せたとき、どのような言葉をかけてあげますか?おそらく次の12パターンのどれかに当てはまるのではないでしょうか。
1.命令・指示
「明日、そのお友だちに『返して!』って言いなさい!」
2.脅迫・警告
「またなくしたの!?次なくしたらもう買わないからね!」
3.説教
「返し忘れてるだけかもしれないよ。お友だちのことを悪く言うのはよくないんじゃない?」
4.提案・助言・忠告
「明日、『返して』って言ってみて、だめだったら先生に言ってみたら?」
5.講義・論理による説得
「その場で『返して』って言えないのも悪いんじゃない?誰だって後から言われたら嫌でしょう」
6.非難・批判
「なんですぐ物をなくすの!人のせいにしないの!」
7.同意・賞賛・ご機嫌とり
「嫌だったのを我慢したんだね、えらいよ」
8.侮辱・悪口・はずかしめる
「あなたが弱虫だから意地悪したくなったんじゃない?」