親子喧嘩に発展する会話には “12の型” があった! 「親業」を取り入れて、子どもに伝わるメッセージを。
子「当番の人に減らしてって言えばいいんだけど、○○くんが意地悪して減らしてくれないの」
親「○○くんが減らしてくれないから残すことになって叱られちゃうんだね。それはつらいね」
(※気持ちをくむ)
「学校へ行きたくない」と言われると、反射的に「何言ってるの!そんなこと言わないで早く行きなさい!」と叱ってしまったり、「どうして?なにがあったの!?」と過度に心配して責めるような口調になったりしてしまいがちです。
しかし、まずは子どもの気持ちを肯定的に受け止めてあげることが大事。上のようなやりとりを重ねることによって、子ども自身が自分の気持ちに気づいて自発的に答えを出す力が育まれます。
■「わたしメッセージ」の例
次に、子どもが行動を変える気になる効果的な「わたしメッセージ」をご紹介します。次の3つの要素を盛り込むことを意識するのがポイントですよ。
1. 子どもの具体的な行動(非難しない)
2. わたしへの影響(行動が与える影響)
3. わたしの感情(率直な気持ち)
たとえば、子どもが脱いだ服や靴下をそのままにしているとします。ついイラっとして強い口調で叱ってしまいそうですが、次のように伝えてみてはいかがでしょうか。
「○○くんが脱いだ洋服や靴下を床に置きっ放しにしていると(←具体的な行動)、すぐに掃除機がかけられなくて(←わたしへの影響)、部屋が片づかなくて困っちゃうな(←わたしの感情)」
相手への非難や命令の要素はいっさい入っていませんが、このメッセージを受け取った子どもは、自分の行動が親にどんな影響を与えてどんな気持ちにさせているのかがはっきりわかるはずです。命令されてイヤイヤ動くのではなく、自分から行動を変えようとするので、子どもにとっても親にとってもストレスなく問題を解決することができるでしょう。
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『親業講座』とは、悩みながら手探りで育児をしている親御さんたちに、方向性を提示してくれる「コミュニケーション訓練」です。今はインターネットにたくさんの情報があふれています。それらの情報に振り回されているうちに、自分の子育てに自信がなくなってしまうことも。そんなときは、このプログラムを参考にしたコミュニケーションを意識してみましょう。きっと親子の関係がこれまでとは違うものになるはずです。
(参考)
親業訓練協会|おやぎょうとは
親業 親だって人間!|親業とは?
All About|親子関係に効く!親業を知っていますか?
親の学校プロジェクト|子育てコラム⑨「お決まりの12の型」