親子喧嘩に発展する会話には “12の型” があった! 「親業」を取り入れて、子どもに伝わるメッセージを。
9.分析・解釈
「その前に、そのお友だちの嫌がることをしたんじゃないの?」
10.同情・なぐさめ・激励
「そのお友だちひどいね。そんな子のことは気にしなくていいよ!」
11.尋問・質問、原因・動機・理由を探る
「返してって言わなかったの?」
12.ごまかし・皮肉
「その話は後で聞くから、まずは宿題をやろうか」
「え?なんでダメなの!?」と思った方も多いはずです。たしかにこの12パターン以外の言葉はなかなか思いつきませんよね。ではいったい、なにがよくないのでしょうか。
じつは、この12の型、すべて「親の意見」であることに気づきましたか?この型にのっとって発せられた親の言葉によって、子どもは次のようなメッセージを感じ取ってしまうそう。
「私の気持ちはたいしたことないと思ってるんだ」
「私がどんな気持ちでいるか気にしてないんだ」
「問題は隣の子じゃなくて私だと思ってるんだ」
そして、そのようなメッセージを感じ取った子どもは、次のような反応を示すといいます。
・これ以上話しても無駄だと黙り込む
・防衛的で反抗的になる
・自分はだめだ、劣っていると感じる
・自分を変えなければならないと圧力を感じる
・自分では解決できないと思われていると感じる
・自分は信用されていないと感じる
・イライラする
・反撃したくなる
では、親業をベースにした理想的な対応とは、どのようなものなのでしょうか?
理想的な聞き方・伝え方
親業インストラクターとして活動中の松永美佐寿さんによると、「大事なのは、親から命令や提案、忠告、非難などのメッセージを出すのではなく、子どもからのメッセージを聞くこと」だそう。
■「能動的な聞き方」の例
「そうか」「ふーん」「そうだったんだ」と、うなずいたり相槌をうったりして穏やかに聞くように心がけましょう。
それだけでも、子どもは話しやすくなり、つらい気持ちを吐き出すことができます。たとえば、子どもが「学校へ行きたくない」と言っているとき、松永さんによると次のような聞き方を心がけるといいそうです。
子「もう学校イヤだ」
親「学校へ行くのがイヤなんだね」
子「だって給食が嫌いなんだもん」
親「給食が嫌いなんだ」
(※子どもの言葉を繰り返す)
子「残すと叱られるから」
親「給食を全部食べないと叱られて、それがイヤなんだね」
(※理解したことを自分の言葉で言い換える)