幼少期の自然体験がもたらす驚くべき教育効果! 「生きる力」はなぜ育つのか
キャンプや水遊び、ハイキング、昆虫採集など、自然の中で体を思いきり動かす体験は、普段の生活では味わえない、子どもにとって貴重な時間です。お子さんが小さいうちは、なるべくいろいろな体験をさせたいと思うご両親も多いでしょう。
では、実際に自然体験の中で、子どもたちはどのような力を育むのでしょうか。今回は、この夏に親子で楽しみたい、3〜10歳までのお子さん向けの自然体験をご紹介します。
探究心やコミュニケーション能力など、生きる力を育む!
かつての子どもたちは、放課後や休日には野山を駆け回り、昆虫採集をしたり、秘密基地を作って遊んだりと、思いきり体を動かして遊んだものです。しかし、現代の子どもたちは、のびのびと遊べる場所が限られてしまったり、習い事や塾が忙しかったりで、体を動かして遊ぶ機会が減ってしまっています。
また、近年はテレビやゲーム、スマートフォンなど、屋内で遊べるものが充実していて、家の中にいても退屈しないことも、外遊び離れの一因かもしれません。
信州大学の平野教授の調査によると『夜空に輝く星をゆっくり見た』『太陽が昇るところや沈むところを見た』『海や川で泳いだ』『チョウやトンボ、バッタなどの昆虫を捕まえた』といった自然体験のある子どもが、年々、少なくなってきています。平成17年の調査では、日の出や日の入りを見たことのない子どもが43%、昆虫を捕まえたことがない子どもが35%もいるという結果が出ました。
(引用元:Coleman|自然が子どもを成長させる〜自然体験が子どもに与える影響について〜)※太字は編集部にて施した
このように、自然の中で体を動かす体験が少ないと、さまざまな力を育める機会も少なくなってしまいます。
前述の信州大学の平野吉直先生が小学4〜6年生を対象に調査によると、自然体験活動をたくさんした経験した子どもには、課題解決能力や豊かな人間性など「生きる力」が備わっているのだそう。また、自然体験活動をたくさん行なったグループほど、「わからないことは、そのままにしないで調べることが多い」、「誰とでも協力してグループ活動ができる」「相手の立場になって考えることができる」などの項目に「当てはまる」と答えており、自然体験活動を行なわなかったグループほど、それらが「当てはまらない」と答えた子どもが多いという結果が出ています。
では、その「生きる力」