【初心者向け】親子キャンプの楽しみ方。自然体験のプロが教える、親の2つの“NG行動”
子どもに「家の延長」と思わせないように注意
このようにお伝えすると、未経験のみなさんも子どもを連れてキャンプに行ってみようと思ってくれたかもしれません。そこで、初心者の方に向けていくつか注意点もお伝えしておきます。
まずは、当然のことではありますが、「安全」を確保することが大切。かといって、「あれはやっちゃ駄目、これもやっちゃ駄目」と制限し過ぎることは避けてほしいところです。子どもにとってはあらゆる体験が大切な学びになるのですから、大きなケガにつながるような可能性がないことなら、なるべく自由にやりたいことをやらせてあげるべきです。安全を確保しつつ、介入すべきでないところでは自由にさせる。そのバランスを取ることが大切です。
もし、子どもがやりたいことをそのままやらせるのは危ないと思ったら、まずは親が見本を見せる、きちんとやり方を教えるということを心がけてください。
そうすれば、子どもがいきなり危険にさらされる可能性は大きく減ります。ただ、その際に注意してほしいのは、「大人が楽しみ過ぎる」こと。とくにお父さんは、少年に戻って子どもをそっちのけにして夢中になってしまうということもよくある話です。あくまでも主役は子どもですから、注意してください。
一方、お母さんには普段のしつけでいいがちな「早くしなさい」という言葉を慎むことを心がけてほしいですね。日常とは時間の流れ方がまったくちがう自然のなかにせっかく出向いたのですから、子どもに「これじゃ、家の延長だ」なんて思わせてしまっては本当にもったいないことです。学校や習い事に遅刻するような心配をする必要などないのですから、お母さん自身も、精神的、時間的に余裕を持って過ごしてほしいと思います。そうすれば、子どもも自分の興味関心に従ってさまざまな経験ができるはずです。
柔軟な視点を持てばキャンプをもっと楽しめる
また、せっかく自然のなかに出向くということを考えれば、自然ならではのハプニングも楽しんでほしい。たとえば、キャンプの日に雨が降ったとします。農業を営む人などは別としても、普段から雨を望んでいる人は少数派でしょう。ましてや、せっかく家族でキャンプに行くというときに、雨を望む人はほとんどいないはずです。
でも、逆に考えれば、雨が降ったことは想定外のレアなことが起きたともいえます。それを「ラッキー」だととらえれば、晴れの日とは別の楽しみ方を見つけることもできるのです。