「早く!」はもう言わない。朝の準備が劇的に変わる3つのコツ
文部科学省の学力調査では、「朝ごはんを毎日食べている子どもほど学力が高くなる」という結果が出ています。また、東北大学加齢医学研究所と農林水産省が共同で行なった調査によると、「『朝ごはんをほぼ毎日とり続けた人』たちは高収入層に固まりやすく、『朝ごはんを毎日は食べていなかった人』たちは低収入層に固まりやすい」ということが判明したそう。このように、朝ごはんを食べる習慣は、子どもの将来にまで影響及ぼすのです。そう考えると、ますます朝食の重要性を実感しますよね。
株式会社明治の管理栄養士・高梨麗さんは、「子どもが朝食欲がないのは、前日の夜の過ごし方や夕食の内容などが影響しています」と指摘しています。夜更かしをしたり、遅い時間に消化に悪い油っぽい食事を摂っていたりすると、朝になっても食欲がわきません。
文教大学教育学部教授で小児科専門医の成田奈緒子先生は、「『親が用意するから食べる』ではなく、『自発的に朝食を食べること』が大事」だと述べています。そのためには、まず子どもが食べやすいもの・好きなものを楽しく食べられる工夫が必要です。
「ごはんがいい?パンがいい?」「パンに塗るのはバターがいい?ジャムがいい?」と、子どものリクエストを聞いてあげるなど、些細なことでも自分の意見が反映されたら、子どもの食への興味が増します。フルーツが好きなら、バナナやりんごなどをヨーグルトを和えるだけでも「食べる習慣」を身につけさせることはできるはず。
また管理栄養士の新生暁子先生によると、「朝からたくさんの料理がテーブルに並んでいると、子どもにとってはかえってプレッシャーになり、食欲が減退してしまう」こともあるそう。品数は少なめでも多くの栄養を摂取してもらいたいなら、具だくさんのスープがおすすめです。前日の夜にたくさん作っておけば、朝の準備も楽ですよ。
2.歯磨きに時間がかかる!
朝、ダラダラと時間をかけて歯を磨いている子どもの様子を見ると、ついイライラしてしまうものです。「早く!」「急いで!」と急かす気持ちもわかりますが、それでは一向に現状は改善されません。『12歳までに「自信ぐせ」をつけるお母さんの習慣』(CCCメディアハウス)の著者で、子育てセミナーを主催している楠本佳子さんは、“あるモノ” を洗面所に置くことで解決できるといいます。
それは時計。楠本さんいわく、どんなに「早くしなさい!」