対人関係、学力にも影響する……。「自己肯定感」を高めるために、親がするべき10のこと
自分自身を肯定的にとらえる感覚を表す言葉、「自己肯定感」。最近では、Twitter日本語版でトレンド入りするなど、その重要性を多くの方が実感していることがうかがえます。「我が子を自己肯定感の高い子に育てたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
実際、自己肯定感の高め方に関する情報は本やインターネットにあふれています。とはいえ、それらをひとつひとつ実践するのは簡単なことではありません。そこで今回は、自己肯定感を高めることの重要性を改めてお伝えしつつ、あらゆる方法のなかから家庭で取り入れやすいものを10個選んでご紹介します。
自己肯定感の有無は人生を左右する!?
「自己肯定感」は、なぜこんなにも重要視されているのでしょうか。
自己肯定感の高い子と低い子の違いを踏まえて考えてみましょう。児童養護施設に勤務後、行政機関にて0~18歳の子ども相談を担当していた横山知己氏は、自己肯定感の高い子と低い子の特徴について、以下のように述べています。
自己肯定感の高い子
- 自信に満ちあふれ、何事にも前向きにチャレンジする
- たとえ失敗しても、その経験を次のチャレンジに生かすことができるため、ぐんぐん成長していける
- 自分を大切にし、自己主張もしっかりするため、友人たちとも対等な関係を築くことができる
自己肯定感の低い子
- 自分に自信がなく、失敗を恐れてしまうことから、新しいことになかなかチャレンジできない
- 極端に人の顔色をうかがってしまう
- 自分を抑えて我慢しすぎたり、相手の言いなりになったりしてしまい、人間関係をうまく築けない
さらに、自己肯定感の高さは、学力にも影響を及ぼすことがわかっています。文部科学省が実施した「平成30年度全国学力テスト」と、児童生徒アンケートの結果によると、「自分にはよいところがあると思いますか」との質問に肯定的に回答した児童のほうが、平均正答率も高かったのだそう。
つまり、子どもの自己肯定感を高めることは、その子がさまざまなチャレンジを通して成長していく力や、より良い人間関係を築いていく力、そして学力を高めていくことにもつながるといえるのです。
親が子どもにしてあげられる10のこと
では、どうすれば子どもの自己肯定感を高められるのでしょうか。親が子どもにしてあげられる10のことをご紹介しましょう。
お手伝いをさせる
国立青少年教育振興機構が行なった調査により、食器をそろえたり、片付けたりといったお手伝いをたくさんしている子ほど自己肯定感が高いことがわかりました。