「子どもの集中力がない」それ、おやつのせいかも? 甘いお菓子が脳に良くない理由とは
でも、脳のエネルギー源として利用されるのは、穀物や果物に多く含まれるブドウ糖です。ブドウ糖が不足すると、疲れやすさを感じるのはもちろん、脳へのエネルギー補給も滞ります。でも、「砂糖まみれのお菓子ではダメ」というのがむずかしいところなのですが……脳を安定的に働かせるためにも、比較的GI値が低い全粒粉を使ったお菓子や、今回わたしが提案するような乳製品を使ったお菓子、いちごやりんごなどの果物を間食に選ぶのがいいでしょう(GI値はブドウ糖を摂取したときの血糖値の上昇度を示す指標で、避けたいのは、血糖値が上がりやすい高GI値のものです)。
そして、ときには親子で一緒におやつづくりも楽しんでほしいですね。「普段食べているおやつにはこんなに砂糖が入っているんだ!」という発見をしたり、作り手の手間や気持ちを知ったりすることで、感謝の気持ちが育つからです。最初のうちは、「ひとりでつくったほうが楽」と思うかもしれませんが、親子でするおやつづくりは、子どもの生きる力を育む大切な時間になるでしょう。
最後になりますが、1児の母であり栄養士であるわたしが思うおやつの時間とは、3度の食事では補いきれない栄養をとる時間です。おやつは、おかしやジュースをただ与えればいいわけではないということを意識して、これからの子育てに取り組んでいただけたらうれしいです。
レシピ◆混ぜてチンして冷やすだけ!簡単牛乳ゼリー
【材料】小さな型4つ分
- 牛乳240cc
- ゼラチン6g
- 砂糖大さじ1
- 水80cc
- バニラエッセンス(お好みで)
【作り方】
耐熱容器にゼラチン、水、砂糖を入れ、600Wの電子レンジで1分加熱する牛乳とバニラエッセンスを①に加えてよく混ぜ、お好きな器に注ぎ入れ、冷蔵庫で1時間以上冷やしてできあがり【主な食材に含まれる栄養素】
■ 栄養士・幼児食インストラクター 笠井奈津子さん 連載記事一覧
第1回:子どもが食べやすく、親の準備もしやすい。勉強に集中できる「良質な朝ごはん」のつくり方
第2回:“タンパク質不足”に要注意。子どもの頭をよくしてくれる、実は身近な「ブレインフード」
第3回:脳を発達させる食材といえば、やっぱりコレ!苦手な子でも食べやすくなる、魚の調理法
第4回:「子どもの集中力がない」それ、おやつのせいかも?甘いお菓子が脳に良くない理由とは
「上手だね」はNG! 自由な発想と創造力のある子がAI時代に強いわけ