子どもの人格形成への影響力大! リビングとダイニングが極めて重要な場であるわけ
リビングは、社会のなかでの他者との関係の築き方を育む重要な場なのです。
また、ダイニングも同様に重要です。大人になれば、周囲の人と一緒に食事やお茶をするということが頻繁にあります。食事というものは、互いの心をオープンにして、より親密な関係を築いていくための重要なツールです。その方法を、子どもはダイニングでの家族との食事を通じて学んでいくのです。
そうして、リビングとダイニングでしっかりとコミュニケーション能力や社会性を育んだ子どもなら、社会に出たあともストレスフリーで過ごしていくことができる。逆に、リビングとダイニングでの家族のコミュニケーションがあまりにも不足している場合、子どもは社会との接し方がわからないまま育ってしまうおそれがあります。実際、そうした家庭で育った子どもが、20代になったいまニートになっている例を耳にしたことがあります。
リビングとダイニングは、それだけ重要な場所なのです。
いま、中年になった子どもの面倒を高齢の親が見る「8050問題」が取りざたされますが、そのひとつの要因として、リビングやダイニングでの家族との交流を通じて大人として必要な能力を得られないまま子どもが育ったということも挙げられるでしょう。
まずは家を親がリラックスできる場所にする
とはいえ、ただ子どもをリビングやダイニングで過ごさせればいいというわけではありません。なにより、家がリラックスできる空間であることが大前提になります。そうでなければ、家族と楽しく会話を交わし、大人になったときに必要とされる社会性を伸ばしていけるわけもありません。
では、どんな家がリラックスできるのでしょうか?それについては、決まった答えはありません。あえていうなら、「家庭それぞれ」ということになるでしょう。そもそも、みなさんは自分の家が好きでしょうか?この問いに対して、「好きではない」、あるいは「好きかどうか、考えたことがない」という人が本当に多いのです。
そんな場所ではリラックスできるはずもありませんよね。では、大好きなお父さんやお母さんがリラックスできない場所で子どもはリラックスできるでしょうか?親がリラックスしてはじめて子どもも心からリラックスできるのですから、みなさんが自分の家を好きになれるように努力してみてください。
まず、家のなかに好きな場所をつくっていくことを考えましょう。「キッチンのこの一角はわたしの聖域だ」