リトミック教室の上手な選び方。体験レッスンで絶対見逃してはいけないポイントとは?
というテーマのレッスンのとき。神原氏いわく、講師が風船を渡す身振りをしながら「○○ちゃんは何色が好き?」といった声掛けをしてあげると、子どもはその後もイメージを持ちやすいのだそうです。
ほかには、子どもが1列になってリズムを取りながら動き、曲の終わりに列の先頭を交代する……といった高度な内容が盛り込まれたレッスンのとき、「もうすぐ終わりの合図が入るよ」「次は○○ちゃんが先頭だよ」といった具合にフォローを入れるのも、良いレッスンの一例だとのこと。
このように、レッスン中に講師が子どもと細やかなコミュニケーションを取ってくれるかどうかは、子どもがリトミックを楽しく続けるための重要な要素です。そういう意味では、レッスン中の講師の体制を見るのもいいかもしれません。たとえばカワイ音楽教室では、子どもへのフォローを行き届かせ、適切な声掛けをすることができるよう、2人体制でレッスンを行なっているそうです。
リトミック教室に通い始めてから気をつけることは?
子どもにぴったりのリトミック教室を見つけ、習い始めることになったら、次の3点に気をつけましょう。
■1. 子どもを指示通りに動かそうとしない
石丸氏によれば、リトミックは子ども自身が音楽を聴いて、自分で判断して動くもの。
そのため、レッスンに来たからといって子どもに無理やり何かをさせようとするのはNGです。子どもが講師のいうとおりに動かないと、保護者は不安になるかもしれませんが、子どもの音楽の感じ方を尊重しましょう。神原氏も、「子どもをひとりの音楽的な人と認めるべき」と述べています。子どもは子どもなりに、リトミックを楽しんでいるはずですよ。
たとえば、両腕をバタバタさせて鳥が飛んでいる様子を表現するとき、ほかの子より腕を動かす動作がゆっくりしているとしても、それは子どもが音楽をゆったりとしたものと捉えている可能性があります。その感覚を受け入れてあげましょう。表現に優劣や正解・不正解はありません。
【レッスン中の子どもの様子を見たときの声かけ】
NG例:「ほかの子と合わせて腕を動かしなさい」
OK例:「鳥がのんびり飛んでいる様子がよく分かるね」
■2. 問題が起こっても、なるべく子ども同士で解決させる
子どもにはそれぞれ得意・不得意があります。
そのため、レッスン中にひとりだけテンポが遅れてしまう、手足を思うように動かせない、といった壁にぶつかることも。