子どもの自己肯定感を上げる「甘えさせ」。親にたっぷり甘えた子ほど自立が早い!
お母さんやお父さんの存在は、子どもにとって「基地」であり、基地が安全だからこそ、外に出たときにいろいろなことにチャレンジできるというわけです。
なにかに失敗したり、つらいことがあって落ち込んだりしたとき、基地で母親や父親にたっぷり甘えることができれば、安心感を得られます。それにより、弱った心が満たされ、元気になってまた挑戦できるようになるのです。
もしそこで、「子どものため」と思って「甘えないの!」と突き放したり、「○◯くんは頑張ってるじゃない。あなたも頑張りなさい」と十分に甘えさせないまま背中を押したりすれば、子どもは「基地は安全ではない」と認識します。すると外に出ていく勇気が出なくなり、基地の安全を確かめるために延々と甘え行動を繰り返すように……。
子どもを信じて励ますことと、甘えたい気持ちを無視して背中を押すことは違います。てぃ先生は、「子どもが甘えてきたときには十分に甘えさせればいい。
ただそれだけのことです」と述べています。さらに、普段から「大好きだよ」「いつも応援しているよ」といった言葉をかけてあげていると、子どもの自己肯定感も上がり、親に甘えやすくなります。
必要以上に甘やかすのではなく、子どもが自分から甘えてきたときには否定したり突き放したりせずに、子どもの気持ちに寄り添ってあげることが大切なのですね。
子どもの願いを叶えることが「甘えさせ」
子どもが親に「甘える」ことは、子どもの心の成長によい影響を与えるばかりでなく、子ども自身の将来にプラスに働くことがわかりました。しかし、実際には「“甘えさせる” ことと “甘やかす” ことの線引きが難しい」「本当はたっぷり甘やかしたいけど、どうやったらいいかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
まず、「甘やかし」と「甘えさせ」の違いについてまとめます。
■甘やかし
・お菓子やおもちゃなど、「モノ」を欲しがるままに与える
・子どもが自分でできることを、親の都合でやってしまう
・「心配だから」「できないだろうから」と先回りしてやってしまう
■甘えさせ
・かまってほしがったり、スキンシップを求めてきたりする気持ちを満たす
・いままでできていたことをやってもらいたがるなど、子どもから「やって」と言われたら突き放さずにやってあげる
・子どもを信じて、助けを求めてきたら一緒に解決策を考える
このように、「甘やかし」