つまり、習い事でもなんでも「やりっぱなし」は意味がないのです。
毎日のように習い事に通い、家でのんびりする時間がなくなってしまうと、大事な振り返りの時間が失われてしまうでしょう。時間の使い方にもっと余裕をもたせれば、学んだことをより効率的に吸収できるというメリットもあります。
■積極的にお手伝いをさせよう!
高学年でも伸び続ける子にするために、小川さんは「日常のあらゆるシーンを学びの場にする」ことをすすめています。その代表的なものが “お手伝い” です。料理、洗濯、掃除、買い物……お手伝いには学べることがたくさんあるそう。
特に買い物は計算力を高め、料理は段取り力を高めるので、ぜひ積極的に手伝わせましょう。小川さんは「勉強ができる子はたいてい段取り上手」と断言しています。
高学年で重要となる “勉強のスケジュール管理” ができるようになるには、家事を手伝いながら段取り習慣を身につけるのがおすすめ。親子の絆も深まります。
■勉強したくなる環境をつくる
前出の松尾先生は、「『勉強しなさい』と親はひとことも言っていないのに、きちんと勉強する子は一定数いる」と述べており、その親の共通点として、「子どもが勉強するようにうまくリードしていること」を挙げています。
具体的には、博物館や科学館に連れて行ったり、普段の親子の会話のなかに、うまく勉強の要素を取り入れたりしているそう。たとえば、子どもが学校で習ってきたことをクイズにするといいでしょう。「難しいけどできるかな?」と子どもの興味ややる気をくすぐり、日常会話のなかに自然に学びの要素を取り入れることで、日々の暮らしと勉強がより密接につながります。
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高学年からも積極的に勉強に取り組めるように、幼いうちから「知らないことを知るのは楽しい!」という経験をたくさんさせましょう。どんな小さな子にも、知識欲や学習意欲は備わっています。
親のちょっとした声かけや接し方で、子どもの「学びたい気持ち」はぐんぐん育まれますよ。
(参考)
プレジデントオンライン|「教育熱心な親の子」が4年生で潰れる根本原因
東洋経済オンライン|中学受験「高学年で伸び悩む子」の典型パターン
プレジデントオンライン|自ら机に向かう子の親が欠かさない習慣
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「勉強しなさい」といい続けたら将来どうなる!?子どもの才能を摘まないためにーー
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